介護現場における業務効率化とAI活用の現状
介護業界では、深刻な人手不足と業務の複雑さが常に課題となっています。このような状況の中、Colibri合同会社は「介護現場における業務効率化とAI活用」の調査を実施し、その結果が注目を集めています。調査によると、介護事業所の約4割がAI導入による業務改善を実感している一方、未導入の事業所が抱えるさまざまな障壁も明らかとなりました。
調査概要
この調査は2026年2月19日から20日の間、介護事業所で働く1,004名を対象にPRIZMAを通じて実施されました。目的は、介護現場における業務の効率化やAIの活用の実態を理解することです。
非効率な業務の実態
調査結果によると、最も「非効率」とされている業務は「利用者情報の記録・管理・共有」で、44.8%の回答者が挙げています。続いて「シフト作成・調整(43.8%)」や「ケアプランの作成・見直し(31.1%)」が続きました。これらの業務は、詳細な情報の管理やシフト調整の複雑さから、多くの時間を費やす結果となっているようです。
特に、利用者情報の記録はアナログに依存する部分が多く、二重入力や転記ミスのリスクが高まります。また、専門性を要するケアプランの見直しも、本来の業務の目的から外れ、単なる事務作業として負担が増えることが懸念されます。そうした中で、「シフト作成・調整」の業務は、特定の個人に依存することが多いと指摘されています。
AI導入とその影響
介護事業所のDX(デジタル・トランスフォーメーション)がどの程度進んでいると感じているかについて、回答者の過半数が「非常に進んでいる」または「ある程度進んでいる」と回答しています。このことから、介護現場でのIT化への意識が高まり、多くの事業所がAIツールやデジタル化に取り組んでいることがうかがえます。
具体的にAIツールを導入している事業所では、特に「シフト作成・調整支援(43.7%)」や「利用者情報の記録・管理・共有支援(41.5%)」で効果を実感していることが分かりました。AI導入により、これまで非効率とされていた業務が効率化され、職員の業務負担が軽減されています。
AI導入の障壁
しかし、AIツール・システムを未導入の事業所では、「導入コストの高さ(34.5%)」や「既存システムとの連携の困難さ(26.0%)」といった障壁があることが明らかになりました。
現場職員の「使いやすさ」が選定基準の最優先項目とのこと。これにより、ただ単にAIを導入すれば良いというわけではなく、職員が実際に使いやすいかどうかが重要であることを示しています。
期待される効果
介護事業所がAIツールの導入によって期待する効果として最も多いのは「職員の負担軽減(36.4%)」で、続いて「業務時間の短縮・効率化(34.9%)」や「サービス品質の向上(29.2%)」が挙げられました。これにより、業務の効率化が図られ、質の高いケアの実現につながると考えられています。
まとめ
今回の調査結果から、介護現場における業務効率化に向けた取り組みは進んでいるものの、AI導入に関する課題も多く存在することが浮き彫りになりました。特に、現場職員の業務負担を軽減し、質の高いケアを提供する環境を整えるためには、今後さらに工夫や努力が求められます。AIを活用し、業務の効率化を進めることで、介護業界の未来に期待が寄せられています。
詳細な情報については、Colibri合同会社の公式サイトをご覧ください。