トヨクモが推進するオープンソース開発者への支援
日本のビジネス向けクラウドサービスを展開するトヨクモ株式会社が、2025年度のオープンソースソフトウェア(OSS)開発者への支援を継続することを発表しました。このプログラム『Thanks OSS Award』は、2022年開始以来、今回は7回目の実施となります。その結果、累計支援額は251,227ドル(約3,700万円)を超えました。これにより、トヨクモはOSSエコシステムの持続可能性に寄与することを誓っています。
2025年度の支援概要
2025年度下期の支援は、7月から12月にかけて行われ、対象となる開発者は13名と1団体が選ばれています。支援総額は、37,450ドルに達しました。具体的には、以下のような開発者が選ばれています:
- - Bruce Hauman (Clojure MCP)
AIエージェントとアプリケーションの連携を効率的に行うための実装を手掛けています。
AIコーディングツールの利用状況を可視化し、開発者の生産性を向上させるツールです。
- - Ondřej Mirtes (PHPStan)
コード品質を自動でチェックし、バグを未然に防ぐための静的解析ツールを制作しています。
- - Shinyu Murakami (Vivliostyle)
Web標準技術を活用し、電子書籍や印刷物を高品質に制作できる組版システムです。
- - Tomek Wałkuski (hikari-cp)
データベース接続のパフォーマンス向上を図り、安定したサービス基盤を構築するライブラリを開発しています。
また、Clojureコミュニティの支援団体である『Clojurists Together』にも支援が続けられています。
OSS支援の背景
トヨクモの代表取締役社長である山本裕次氏は、OSSが世界中の開発者によって善意で公開されているものの、多くは個人の努力に依存していると指摘しています。開発者の疲弊が原因でプロジェクトが停止してしまうことがあり、これはデジタル社会にとって大きな損失です。このため、トヨクモはOSSからの恩恵を還元し、開発者が安心して活動を続けられる環境作りに取り組んでいます。
彼は「この支援は見返りを求める投資ではなく、未来の技術への“恩返し”だと考えています」と述べ、OSSはトヨクモのサービスの根幹を支えていると強調しました。この活動は、単なるお金の支援にとどまらず、OSSコミュニティ全体の発展を目指しています。
Thanks OSS Award プログラムについて
『Thanks OSS Award』は、トヨクモの事業に欠かせないOSSに感謝し、そのエコシステムを持続的に発展させる目的で設けられた金銭的支援プログラムです。年間支援目標は1000万円で、当社が利用するOSSの中から、貢献度や将来性を基準に支援対象を選定しています。支援は主に『GitHub Sponsors』を通じて行われます。
利用方法や参加者の詳細については、トヨクモの公式ウェブサイトで確認できます。
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会社概要
トヨクモ株式会社は、シンプルで使いやすいビジネス向けクラウドサービスを提供する企業です。20,000以上の契約を持ち、初心者でも安心して利用できるサービスを展開。これからもさらなる情報化を進めていく企業として、業界の先駆けを担っていきます。
トヨクモの支援活動は、OSS開発者を支え続ける重要な一歩であり、これからも多くのプロジェクトの継続と発展に寄与していくでしょう。