長野県大桑村の保育園におけるICTの導入
長野県木曽郡大桑村に位置する保育園では、2024年12月から新たにICTシステム「園支援システム」が導入されることになりました。これは、保育士の業務負担を軽減し、保育環境の質を向上させることを目的としています。この取り組みがもたらす影響や、それに至った背景について詳しくご紹介します。
導入の背景と地域のニーズ
大桑村の保育園では、従来、保育料の計算や登園・降園の管理などを手作業で行っており、職員の負担が大きいことが課題とされていました。また、地域の保育ニーズが多様化している中で、保護者との情報共有が円滑に行われていない状態が続いていました。これにより、働く保護者も多くの負担を抱えていたため、業務効率化の必要性がますます強まったのです。
大桑村教育委員会の茶原まどかさんは、「手作業での管理が多く、職員の負担が大きかった。また、保護者との情報共有も主に手書きで行っており、改善の余地があると感じていた」と述べています。新しい「園支援システム」を導入することで、職員が子どもたちにより多くの時間を割けることや、情報共有がスムーズになることを期待しています。
「園支援システム」とは?
株式会社VISHが提供する「園支援システム」は、2010年12月にリリースされた幼稚園や保育園、認定こども園向けのICTシステムです。日本国内の2600以上の施設で導入されており、様々な業務を効率化することで、保育現場をサポートしています。
主な機能
欠席連絡、出席簿作成、保育料計算、連絡帳管理など、さまざまな業務を一元化。
スマートフォンを使って欠席連絡やバスの運行状況を簡単に確認できる。
各施設のニーズに応じて機能を選択し、柔軟に対応。
こうした機能が、保育士の負担軽減に寄与すると考えられています。
大桑村での導入機能
実際に大桑村の保育園で導入される機能は、多岐にわたります。具体的には、園児管理、一斉・個別連絡配信、おたよりのデジタル化、アンケート、欠席や遅刻の連絡、延長保育や土曜保育の申請、登降園QRコード打刻、保育料の計算や口座振替、連絡帳、午睡チェックなどが含まれます。
これらの機能を活用することで、保育士はより多くの時間を子どもたちに向けられるようになり、保護者とのコミュニケーションもより円滑に行えるようになります。最終的には、保育環境の質が全体的に向上することが期待されています。
VISH株式会社の理念
VISH株式会社は「すべての人にゆとりと笑顔を」という理念を掲げています。この理念のもと、同社は保育士が子どもたちとの時間を増やし、保護者が安心して子どもを預けられる環境を整備していくことを目指しています。今後も技術を取り入れながら、保育現場の声に耳を傾けていく姿勢は変わりません。
まとめ
大桑村の保育園で導入される「園支援システム」は、業務効率化と保育環境の質の向上に寄与する期待が寄せられています。この取り組みが、地域の子どもたちや保護者にとってどのような影響を与えるのか、今後の展開に注目が集まります。