名古屋で障がい者雇用を支援する家庭用ミシン寄贈式が開催

名古屋で障がい者雇用を支援するミシン寄贈式

名古屋市に本社を置くブラザー工業株式会社の子会社、ブラザー販売株式会社が、障がい者共同雇用を行う「有限責任事業組合アプリシエイツ」に家庭用ミシンを寄贈しました。この寄贈は、地域における障がい者雇用の創出や自立支援を目指すアプリシエイツの取り組みを支える重要な一歩です。寄贈式は12月9日、名古屋市のブラザーミュージアムにて行われ、アプリシエイツの発起人である浅井秀紀氏や、多くの関係者が出席しました。

アプリシエイツは中小企業の共同出資による事業組合です。メンバー企業が協力することで、障がい者の雇用促進に取り組むと同時に、法定雇用率を満たす仕組みを構築しています。このような形で、各企業は個々の負担を軽減しつつ、持続可能な雇用を実現する環境を整えることができるのです。アプリシエイツは愛知県内では2例目となる厚生労働省の「事業協同組合等算定特例制度」の認定も受けています。

寄贈先のアプリシエイツは「人と人とのつながりを大切にし、誰もが自分らしく生きられる社会を作りたい」という理念を掲げています。ブラザー販売はその理念に賛同し、今後のミシンを使った事業の展開を支援するため、家庭用ミシンを寄贈する運びとなりました。この家庭用ミシンは、アプリシエイツに参加する株式会社たなごころが運営している就労継続支援A型事業所での作業に活用される予定です。

寄贈式には名古屋市会議長の西川ひさし氏も出席。彼は、ブラザーの家庭用ミシンを通じて、アプリシエイツの取り組みが地域社会に貢献し、誰もが安心して暮らせる環境作りに寄与することを期待していると述べました。これは単なる物品の寄贈にとどまらず、地域の障がい者が自立を果たすための重要なステップにもなります。

寄贈されたミシンのモデルは「ソレイユCRW」。家庭で手軽に使えるこのミシンは、縫いやすく扱いやすい設計が施されています。ミシンによる技術の習得は、障がい者のスキル向上に寄与し、それを通じて自信を育むことが期待されています。アプリシエイツは、ただの福祉支援ではなく、質の高い仕事を提供し、一般企業にスムーズにステップアップできるようバックアップします。

このように、ブラザー工業とアプリシエイツの提携は、名古屋における障がい者雇用の未来を描く重要な取り組みです。地域社会全体がより良い形で成長し、誰もが自分らしく生きられる環境を整えるための新しい希望を示しています。今後も続くこの取り組みに、多くの期待が寄せられています。アプリシエイツおよびブラザーの公式サイトでは、さらに詳しい情報が公開されていますので、ぜひチェックしてみてください。