MOLDINOのアルファ高送りラジアスミル「TR2F」発表
2025年1月20日、株式会社MOLDINOは新たに高機能材の荒加工に最適なアルファ高送りラジアスミル「TR2F」を発表しました。この製品は、特にダイカスト金型業界において求められる高い性能を備えており、切削効率や工具寿命を大きく改善します。
高機能材の必要性
近年、ダイカスト金型に使用される材料は高機能化が進行しています。ここで言う高機能材とは、熱間ダイス鋼など、非常に厳しい条件下で使用される鋼材のことです。これらの素材は、Si(シリコン)の含有量を低減し、高温靭性や耐熱性を向上させているため、金型の寿命が延びます。しかし、この高機能化は新たな課題も生み出しています。シリコンが減少することで、加工時には工具への溶着が増加し、被削性が大きく悪化します。これにより加工能率や工具寿命が低下し、生産性が脅かされるのです。
TR2Fの特長
MOLDINOの新製品「TR2F」はこうした問題に立ち向かうために開発されました。以下にその主な特長を詳述します。
1.
快削刃形:TR2Fは、ダイカスト型高機能材に特化した刃形を採用しています。これにより、切削抵抗を低減し、安定した加工環境を実現しました。
2.
高寿命:様々な鋼種に対応し、特に高能率での加工時においてその寿命が大幅に向上します。これにより、長時間安定した作業が可能になります。
3.
びびりにくい設計:深い突き出しでもびびりが発生しづらく、一定の品質が維持できる加工ができる点も大きなメリットです。
推奨される加工用途
本製品は、特にダイカスト金型の荒加工に推奨されています。これは高機能材の特性を理解した上で開発されたもので、効果的な加工が期待できます。
製品仕様
アルファ高送りラジアスミルTR2Fは、次のような仕様で展開されます。
- - ホルダーサイズ:Φ16~Φ52(全43種類)
- - インサート:4つの材種(9アイテム)
- - 価格:ホルダーは46,000円から95,000円(税別)、インサートは1,390円(税別)です。
詳細な寸法に関しては、特にシャンクタイプやモジュラータイプ、ボアタイプなど多様な選択肢があります。
まとめ
「TR2F」は、加工能率や工具寿命を大きく改善する高機能材専用の荒加工工具として、ダイカスト金型業界の問題解決に寄与することを目的としています。2025年の発売まで待ち遠しい新製品ですが、ぜひその性能に期待してください。
さらに詳しい情報は、
MOLDINOの公式サイトをご覧ください。