万博でドローン管理
2025-09-24 17:37:36

2025年大阪・関西万博におけるドローン運航管理システムの試験提供

大阪・関西万博でのドローン運航管理の取り組み



2025年に開催される大阪・関西万博では、新しいテクノロジーとして注目されるドローンや空飛ぶクルマの運航管理が、安全かつ効率的に行われることを目指した取り組みが進められています。この度、Intent Exchange株式会社、日本電気株式会社(NEC)、株式会社NTTデータの三社が共同で、万博会場におけるドローンや空飛ぶクルマの運航状況を把握する運航管理システム(以下「本システム」)の試験提供を行います。

試験運用の背景


現在、ドローンや空飛ぶクルマは新たなエアモビリティとして広く認知されていますが、その運航管理には課題が残っています。特に低高度空域では従来の航空機の運航と重なるため、安全・効率的な運航体制が求められています。国際的な標準化が進む中、日本でも「無人航空機の運航管理(UTM)」の制度が整備され、これに基づいて新しい技術が試行される運びとなりました。

2025年大阪・関西万博では、原則としてドローンの飛行が禁止されていますが、博覧会協会の許可を受けたドローンは運航可能です。また、会場内での空飛ぶクルマの運航も予定されているため、両者の運航状況を的確に把握することが重要です。このような背景から、ReAMoプロジェクトの一環として、三社はドローンと空飛ぶクルマの安全運航を実現するための運航管理システムを試験的に供給します。

システムの概要


試験提供されるシステムは、以下の機能を備えています。このシステムの運用により、万博期間中にドローンと空飛ぶクルマの運航状況を効率的に管理します。具体的な機能は次の通りです。

1. ジオフェンス設定機能


EXPO Vertiportの管理者が設定するジオフェンスによって、ドローンの飛行が禁止される空域を明確にします。これにより、ドローン運航者はどの空域が飛行不可かを容易に認識できるようになります。

2. ジオケージ設定機能


ドローン運航者の飛行計画に基づき、その計画が許可された空域であるかを把握できるジオケージを設定します。この機能により、運航者は自己の計画からの逸脱を把握でき、飛行が許可された空域での安全な運航が可能となります。

3. リモートIDによるリアルタイム位置情報提供


NECが設置するリモートID受信機によって、ドローンの位置情報がリアルタイムで把握され、これをもとに各関係者が安全な運航を支援します。

4. 有人機位置情報の提供


NTTデータが取り扱う、既存の航空機や空飛ぶクルマの位置情報を把握する機能も備え、ドローン運航者に必要な情報を提供します。

5. 警告通知機能


ジオフェンスなどのルールに違反した場合には、各関係者に通知が送信される機能が実装されており、問題が迅速に認識される環境を整えています。

今後の展望


今回の試験を通じて、三社は本システムの運用性を確認し、国が進めるUST認定制度の要件の検討材料としてフィードバックを行います。また、試験の様子から得られた知見は、JAXAが中心となる新たな空のモビリティにおける運航管理の統合的なアーキテクチャの検討にも寄与することでしょう。

この取り組みは、ドローンと空飛ぶクルマが共存する未来を見据えた重要なステップとなります。万博の成功に向けた技術革新が、地域の発展はもちろんのこと、我々の空の移動の未来を変えるきっかけとなることを期待したいです。


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