愛知のナルネット、AIで自動車整備業界の効率化を加速
愛知県春日井市に本社を置くナルネットコミュニケーションズ株式会社は、東京都新宿区に本社を構える株式会社インバウンドテックとの協業を開始した。今回の提携により、AI技術を駆使することで、自動車整備工場向けの業務を本格的にデジタルトランスフォーメーション(DX)へ進める。
1. 自動車整備業界における意味合い
日本全国の法人や個人から受託した自動車整備関連の業務は、約13,000軒もの提携整備工場と連携し、地域社会のモビリティを支える大きな役割を果たしている。しかし、整備業界は人手不足が深刻化しており、従来の業務体制では対応が難しくなっているのが現実である。
このような課題を解決するために、ナルネットはAIとDXを活用した新しいサービスの開発に乗り出した。代表取締役社長の鈴木隆志氏は、「アフターサービスを支える企業として、AIを積極的に活用し、業務の効率化を図る」と意気込みを語っている。
2. インバウンドテックとの強力な連携
インバウンドテックは、24時間365日体制で運営するコールセンターを基盤に、AI技術の実証を重ねてきた企業である。電話対応の自動化や、効率的な通販対応などを手掛け、その実績は業界内外で高く評価されている。
ナルネットとの提携により、両社の知見を融合させ、整備工場向けの業務を効率化する基盤を構築していく狙いがある。
3. AI電話連絡システムの導入
第1フェーズとして、整備工場との連絡を円滑に行うAI電話連絡システムを導入する計画だ。この新システムでは、整備車両の入庫依頼に対して、AI音声ボットが問い合わせを行う。これにより、業務が大幅に効率化され、「電話がつながらない」といった問題も解消することが期待されている。
これまで1日700件以上の電話に対して、約40名のスタッフが対応していたが、AI導入により大幅な人員削減を見込むことができる。
4. DX支援への展望
さらなる進展として、2026年4月以降には、整備工場そのもののDX支援を行っていく方針だ。工場へ出向き、具体的なニーズをヒアリングし、音声認識技術を用いた自動対応システムを導入。現場データの蓄積を通じて、業務プロセスの高度化を進める予定である。
5. 業界全体の未来を見据えて
自動車整備業界では、EV化やコネクテッド化が進み、AIやロボティクスの導入が加速している。これに伴い、整備業界も「手作業中心の産業」から「デジタルインフラ産業」へと進化している。
ナルネットは、整備業務の最適化を図り、将来的にはAIを活用した業務支援ツール群をプラットフォーム化する構想を持っている。この取り組みによって、自動車整備ビジネスの新たな技術導入や変革が進むことが期待されている。
6. 最後に
今後もナルネットは、インバウンドテックと共に、AI活用の実績を積み重ねながら、自動車整備業界の生産性向上を目指していく。業界の変革に対して前向きに取り組む姿勢が、愛知の地から新たなサービスを生み出し、全国の整備工場に広がっていくことを願っている。