2024年夏の東海エリア集客実態調査結果
三菱UFJリサーチ&コンサルティングが発表した「2024年夏期 東海3県主要集客施設・集客実態調査」は、興味深い結果を示しています。この調査は、愛知、岐阜、三重の各県にある89の集客施設を対象とし、2024年の夏期(7月21日から8月31日まで)の集客実態を分析しました。
調査概要
本調査は、新型コロナウイルスの影響が和らぎ、国内旅行需要が回復している中で実施されました。対象となった77の施設からのデータをもとに、集客状況やその変動要因を考察しています。
集客状況の例
集客数は全体的に分かれた結果となりましたが、特に集客数が多かった上位5施設について見てみましょう。
- - 1位: 愛知県国際展示場Aichi Sky Expo - 182.1%増
- - 2位: 岐阜県百年公園 - 52.6%増
- - 3位: 日本中央競馬会中京競馬場 - 50.2%増
- - 4位: 志摩スペイン村 - 42.5%増
1位のAichi Sky Expoは、イベント数の増加が大きく影響したとのこと。これは、名古屋市内のスポーツ施設が改修中であったため、代替的な役割を果たしたことがポイントです。
2位の岐阜県百年公園は、「ポケモン化石博物館」が特別展として開催されたため、家族連れの集客が増加しました。さらに、志摩スペイン村では「ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」のコラボイベントが好評を博し、集客増に寄与したことが報告されています。
悪影響を及ぼした要因
一方で、旅行需要は回復しているものの、猛暑や台風の影響で多くの施設が前年を下回る結果となったことも見逃せません。特に猛暑に関しては、66.7%の施設が影響を受けたと回答しています。
夏の終わりには台風が接近し、93.3%がこれが集客に悪影響を与えたと認識。公共交通機関の運休なども影響し、屋外でのレジャーが難しい日が続きました。
加えて、南海トラフ地震の臨時情報も集客に影響を与え、特に海水浴場では遊泳禁止措置が取られるなどの対応が求められました。
屋内型、屋外型施設の違い
興味深いのは、集客が増えた施設と減少した施設の分布です。調査によれば、屋内型施設の72.2%が前年を上回る結果である一方、屋外型施設では対前年比増がわずか29.4%にとどまりました。猛暑と台風の影響で、屋外型施設は特に厳しい状況となりました。
まとめ
この調査結果は、明るい面と厳しい現実が交錯する東海エリアの夏でした。集客の明暗を分けた要因を分析することで、今後の集客戦略が見えてくるかもしれません。調査の詳細な結果については、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの公式ウェブサイトにてご確認ください。
調査レポートの詳細はこちらでチェックできます。