持続可能な地域交通を実現するニアミーの取り組みと愛知・新潟の事例
株式会社NearMe(ニアミー)は、地域交通の課題解決に挑むソーシャルデザインカンパニーとして、全国各地でさまざまなプロジェクトを展開しています。特に注目したいのが、愛知県西尾市と新潟県佐渡市における独自の交通モデルです。これらの取り組みは、持続可能であること、公共交通の最適化、そして地域の住民の移動をサポートすることを目指しています。
愛知県西尾市における相乗りタクシーの導入
愛知県西尾市では、人口減少や高齢化の進行、交通インフラの維持が難しくなってきている中で、相乗りタクシーという新たな交通手段を導入しました。この取り組みは、地域住民の移動を支援することを目的としており、2025年4月から運行が開始される予定です。
コスト削減と効率化
かつて、西尾市で運行されていた「いっちゃんバス」は、運行コストが年間約2,200万円に達していました。利用者数が伸び悩む中、運行コストは1名あたり約7,000円もの負担となっていました。このため、ニアミーは相乗りという新しいモデルにシフトし、運行コストを約500万円に削減する見込みを立てています。これにより、コストの最適化が図られると共に、住民にとっても利便性が向上することが期待されています。
自宅からのアクセスの簡易化
西尾市で運行される相乗りタクシーは、住民の自宅を出発点とし、約50の目的地に接続する「ドアツーフィックス」方式を採用しています。このシステムにより、住民はバス停まで歩く必要がなく、直接自宅で待つことができるため、移動スタイルが大きく変化します。
料金体系
相乗りタクシーの利用は1回200円で、未就学児は無料です。この料金体系は、一日乗り放題の「いっちゃんバス」と比較して実質的な値上げになりますが、家の前からのアクセスや時間的な自由度の増加といったメリットが評価されています。市民部地域つながり課の鈴木主査は、『まずはこの一色町での成功事例を確立し、今後は市内全体へと展開していきたい』と意気込みを寄せています。
新潟県佐渡市におけるライドシェアの実証
次に紹介するのは、新潟県佐渡市で試行されている「佐渡版ライドシェア」の取り組みです。このプログラムでは、地元タクシー事業者との連携を重視しており、乗客の需要に応じてタクシードライバーとライドシェアドライバーが稼働します。この独自のシステムにより、交通サービスの充実を図っています。
タクシー事業者とライドシェアの共存
2019年のプロジェクト開始以降、佐渡市では2回の実証運行を経て、現在は3度目の実証を実施しています。タクシー事業者が優先的に配車を行い、対応しきれないケースにはライドシェアドライバーが活躍するという二重構造が特色です。
利用者便利さの向上
実証運行では、286件の配車実績があり、その9割以上がライドシェアドライバーによる運行であったことから、このモデルの効果が証明されています。さらに、事前予約と直前予約のシステムを導入することで、配車の安定性も向上し、運転手側の負担軽減にもつながっています。
その先の目標
ニアミーは今後も地域の交通課題を解決するために、AIを活用した最適なルーティングを活かしつつ、持続可能な移動インフラの構築を目指します。地域住民の自由な移動と生活の質の向上を実現するため、全国各地での取り組みを拡大していくことでしょう。その注目される成果を見逃さないでください。