愛知学院大学末盛キャンパスが地域と共生する学びの場を実現
愛知県名古屋市に位置する愛知学院大学末盛キャンパス歯学部臨床教育研究棟が、2023年度の愛知まちなみ建築賞を受賞しました。この受賞は、新築のキャンパスが地域社会との深いつながりを持ち、利用者が交流できる場であることが高く評価された結果です。
キャンパスは、「行学一体」や「報恩感謝」を建学の精神として掲げ、地域住民との関係を大切に設計されています。特に中央に設けられた「緑の丘のキャンパス広場」は、地域の方が自由に利用できる公開空地となっており、学生と地域住民との接点として重要な役割を果たしています。
もちろん、この広場はただの憩いの場にとどまりません。障害物なく広がる空間を通じて、学生が学び合う環境が自然に構築されています。広場を登りきると、建物の2階にアクセスできる構造となっており、全体が立体的に連続した活動空間を形成しています。これにより、大学の機能と地域社会が融合する新たな形が生まれています。
設計コンセプトと地域への寄与
設計プロセスにおいては、「学び合い」の場としての機能が求められ、さまざまな「アクティブ・ラーニングスポット」を設けることで、学生同士の触発的な交流を促進しています。また、隣接する「月見坂テラス」には食堂やカフェがあり、地域の方も利用できるよう開放されています。このように、地域社会とともにあるキャンパスを実現することで、利用者が多様な活動を行いながら、自然に交流を深めていくことが期待されています。
建物は地上6階、地下1階の構造で延床面積は約8,898.74㎡。2023年8月に竣工し、その美しい外観とさまざまな機能的空間が評価され、この度の受賞に結びつきました。設計者である「久米設計」は、地域を大切にしながら未来への持続可能な価値創造を目指しています。
校舎をつなぐこれからの展望
末盛キャンパスは既存の歯学部附属病院とも連携し、質の高い臨床教育と研究を推進しています。地域の住民との交流を重視したこの新しいキャンパスのオープンは、名古屋全体に新たな「学びと交流の拠点」を提供することとなります。
このように、愛知学院大学末盛キャンパスは教育機関としてだけでなく、地域社会における重要な存在として期待されています。今後も地域とのつながりを強化し、多くの人に愛されるキャンパスづくりを進めていくことでしょう。利便性と学際的な活動の拠点として、ますますの発展が期待されます。