スーパー残暑の影響でエアコン利用が増加
今年の10月は、異常気象の影響で真夏日が続き、全国のエアコン冷房利用率が例年よりも高まっています。特に10月5日から9日には、40%を超える冷房利用率を記録するなど、家計への負担が懸念されています。このような異常な残暑が長引くなか、徐々に秋の訪れが感じられるようになってきましたが、冬に向けての暖房利用がこれからの重要なテーマとなります。
冷房と暖房の電気代の影響
10月に入っても冷房利用が続く中、パナソニックの調査によると、51%の人が「今年の夏は電気代が増えた」と感じており、79%が電気料金の値上げを実感しています。「今冬は節電に取り組みたい」と答えた人は80%に上り、特に「厚着をする」ことでエアコンの暖房を控えたいと考える人が多く見られます。エアコンを使わないことで電気代の節約を目指す一方で、暖房を駆使することで快適さを保っていく必要があります。
今冬の暖房利用の意向
パナソニックの調査で分かったことは、昨冬に「暖房をガマンした」と答えた人は約半数に達し、今年も約50%が暖房の利用を控えたいと考えていることです。その背景には、エアコンを使うことが「冷房よりも電気代が高い」という認識が強まっているからでしょう。実際、エアコンの基本的な運用に関する知識を知ることで、私たちはより自分の生活を見直すことができるでしょう。
冬のエアコン暖房節電術
冬に向けた暖房利用の際、パナソニックのエアーマイスター福田風子さんが提案する「冬のエアコン暖房節電術」を取り入れることが有効です。以下のような点を意識すれば、電気代を抑えつつ快適な温度環境を作ることができます。
1.
エアコンの掃除はこまめにする - 汚れたフィルターや内部はエネルギー効率を下げるため、定期的なメンテナンスが重要です。
2.
設定温度を上げすぎない - 高すぎる設定は必要以上に電力を消費します。
3.
風量は自動にする - 自動運転にすると、部屋の温度を均一に保つことができ、省エネ効果が期待できます。
4.
窓の断熱対策をする - カーテンを閉めるなどして、外気の影響を受けにくくします。
5.
サーキュレーターを使う - 上部の暖気を攪拌し、効率良く部屋全体を温めます。
6.
室外機の周辺も掃除する - 頻繁に使用する機器の周辺を清掃することで、効率が保たれます。
健康と快適さの両立を
電気代高騰の中で「エアコンを使わない」選択肢は一見お得に思えるかもしれませんが、健康リスクが伴う場合もあります。WHOが推奨する冬季の室温は18℃以上ですので、特に高齢者や子供がいる家庭では、快適さと健康を維持するための暖房利用が必要です。適切な暖房管理は、健康を保持するための重要な要素と言えるでしょう。冬のエアコン節電術を実践しながら、適度な暖かさで快適に過ごせるよう、工夫していきたいものです。