ファミリーマートが全国展開する「涙目シール」
株式会社ファミリーマートは、消費期限が迫ったおむすびや弁当などの中食商品に新しい値下げシールを導入します。これが注目の「涙目シール」です。この取り組みは2025年3月から全国的に広がる予定で、現段階では東海地方の店舗から始まります。このシールは、食品ロス削減に向けた新たなアプローチとして、消費者の心に響くようデザインされ、イラストやメッセージが強調されています。
新しいシールのメッセージとは?
「涙目シール」には、商品の値下げに加え、「たすけてください」といった感情的なメッセージが添えられています。このメッセージは、捨てられてしまう食材の心情を表現しており、消費者が商品を手に取るきっかけを提供します。実際、実証実験ではこのイラストが好評で、消費者からは「助けたくなる」といった声も上がりました。
デザインの選考には、多くの消費者の意見が反映され、共感を得やすく、食品ロスの問題点を効果的に訴求するものが選ばれました。全国展開では、さらにわかりやすいデザインを採用予定です。
消費期限の延長にも挑戦
ファミリーマートでは、米飯全商品の消費期限を2時間延長するという取り組みも行います。この変更により、約70品目の販売機会が増加し、結果的に食品ロスの削減にも繋がります。今後、消費者にとって心地よい食体験を提供しつつ、持続可能な社会への貢献を目指します。特におむすびや弁当、寿司などが対象となりますが、チルド温度帯の商品は除外されます。
全国展開と目指す目標
「涙目シール」は、2025年3月11日からスタートし、導入は順次全国へ拡大していく予定です。シールのデザインは金額ごとに異なり、最大150円までの値下げに対応します。各店舗の在庫状況によって導入時期も異なりますが、全国展開を通じて年間約3000トンの食品ロス削減が期待されています。
一方で、ファミリーマートは2050年までの環境目標を設定しており、食品や包装のロングライフ化、発注精度の向上などを通じて、持続可能な社会の実現を目指しています。これにより、2030年には食品ロスを50%、2050年には80%削減することを目標としています。
消費者への呼びかけ
この新しい取り組みは、消費者一人ひとりが食品ロスの問題を考えるきっかけとなり、共に取り組む姿勢が求められています。ファミリーマートは「ファミマecoビジョン2050」に基づき、一丸となって行動することが求められています。新しい「涙目シール」を手にすることで、少しでも多くの人々がこの問題に関心を持ち、一緒に解決していくことが期待されています。
今後もファミリーマートの挑戦に注目していきましょう。