名古屋市が挑む先進技術プロジェクト「Hatch Technology NAGOYA 2025」

名古屋市が仕掛ける未来への実証プロジェクト

名古屋市が進める先進技術社会実証支援事業「Hatch Technology NAGOYA」では、2023年度の実証を行う8つのプロジェクトが決定しました。これらのプロジェクトは、名古屋市の課題を解決するための新しい取り組みとして、2026年2月まで実証が行われ、その結果を基に本格導入の可否が検討されます。

「Hatch Technology NAGOYA」とは？

2019年にスタートした「Hatch Technology NAGOYA」は、名古屋市が技術研究開発と社会実装を進めるために設立されました。目的は、先進技術を有する企業の集積と、それを活用して市の行政課題や社会課題を解決すること。事務局を担当するのは特定非営利活動法人コミュニティリンクで、7年目を迎えます。

市役所内で集まった課題テーマは16件。そこから、先進技術を持つ事業者による88件の提案が寄せられ、その中から8つのプロジェクトが選ばれました。これらは、行政課題4件、社会課題4件にわたります。

実証プロジェクトの詳細

行政課題

1. 国民健康保険料未納ゼロプロジェクト
■事業者：株式会社TACT
収納率向上に向けたデータ分析を通じて、納付率向上を狙います。

2. 窓口改革プロジェクト
■事業者：株式会社スタジアム
接遇品質を可視化し、市民サービスを向上させるための実証です。

3. 給食献立のAI価格予測
■事業者：株式会社システムサーバー
物価変動による給食価格の管理負担を軽減することを目指します。

4. 上下水道管の設計業務効率化
■事業者：株式会社KK Generation
過去の設計データを活用して、効率化を図ります。

社会課題

1. 芝生の持続可能な管理
■事業者：イクスアール株式会社
公園の芝生をデータ化し、健康状態を維持するための実証です。

2. 防災啓発のメタバース利用
■事業者：株式会社ビーライズ
子どもの防災意識向上に向けて、ロールプレイ型のプログラムを実施します。

3. 駅務業務の効率化
■事業者：アクセンチュア・アドバンスト・テクノロジーセンター名古屋
AI案内ロボットを導入し、顧客満足度向上を目指します。

4. 子どもの早期対応プロジェクト
■事業者：株式会社ZIAI
学校でAIチャット相談を導入し、子どものSOSを早期に発見します。