消火剤の新たな進化、地域を守る「FOREST DEFENDER」
愛知県大口町に本社を構える株式会社ファイテックは、消防関連の化学製品を開発している企業です。この度、同社が開発した林野火災用消火剤「FOREST DEFENDER(フォレスト・ディフェンダー)」が、一般社団法人防災安全協会から「防災製品等推奨品マーク」を取得しました。これにより、製品の信頼性と実効性が公に認められることとなりました。
林野火災の実態と必要性
近年、日本各地で発生している大規模な山火事は、様々な深刻な被害を引き起こしています。足利市や大船渡、今治市などでは、多くの住宅が焼失し、多くの人々がその影響を受けました。このような背景から、林野火災用消火剤の重要性が増している今、ファイテックは「FOREST DEFENDER」を通じて、より良い社会の実現に向けた取り組みを進めています。
「FOREST DEFENDER」の特長
「FOREST DEFENDER」は、次世代の消火剤として林野火災に特化した機能を持っています。以下にその特長を詳しくご紹介します。
1.
高い消火能力 ー 水で1~6%に希釈するだけで、強力な消火作用を発揮します。これにより、迅速な対応が可能となり、延焼のリスクを大幅に低下させることができます。
2.
環境に配慮した成分 ー 界面活性剤を使用せず、植物に優しい成分で構成されています。淡水だけでなく、海水でも希釈可能であるため、どんな環境下でも使用することができます。
3.
安全性の高い製品 ー PFAS(ペルフルオロアルキル化合物)を含まないため、環境への影響が少なく、安全に使用できる消火剤です。事前散布によって、火災による延焼拡大を効果的に抑制できる点が評価されています。
また、この消火剤は陸上自衛隊での導入実績もあり、ヘリコプター用の消火剤注入システム「FEI(Fitech Easy Injection)」との組み合わせによる新たな空中消火システムとしての可能性も期待されています。
今後の展開と目指す方向性
ファイテックでは、「FOREST DEFENDER」の推奨品マーク取得を機に、さらに信頼性の高い製品を開発していく方針です。消防車用、金属火災用、林野火災用など、多様なニーズに応える消火剤の製造を進めています。また、ヘリコプター用消火剤注入システムの改良や新しい技術の導入にも力を入れていく予定です。
最終的には、地域の森林資源を守り、火災から多くの命を救うことを目指し、社会貢献を続けていきます。
会社概要と防災安全協会の役割
株式会社ファイテックは、国内外で愛知県大口町を拠点に活動している消防関連化学製品のメーカーです。様々な防災関連の製品を展開しており、林野火災対策においても優れた開発力を持っています。また、防災安全協会は、1970年に設立された専門家集団で、防災意識を高める活動に取り組んでいます。これらの活動を通じて、私たちの生活がより安全になっていくことを願っています。
「FOREST DEFENDER」の活用によって、今後更なる防災意識の向上と消火技術の進化が期待されます。地域を守るために、ぜひ注目していきたい製品です。