カーボンネガティブ温室
2025-11-19 13:29:51

XENCEが実現するカーボンネガティブな温室:地域資源を生かした新たな未来

XENCEが展開する新しい温室建築



最近、建築業界に新たな風を吹き込むプロダクトが登場しました。それが、XENCE(ゼンス)が開発した「サーキュラー木造温室」です。この新しい温室は、地域で生まれる未利用の木材を主な材料として活用し、カーボンネガティブを実現することを目的としています。

サーキュラー木造温室の特徴



「サーキュラー木造温室」は、三重県志摩市での実証導入を経て、一般販売が開始されました。この温室は、鉄骨造の同類製品と同価格でありながら、断熱性能や耐塩害性に優れ、CO2排出量を吸収に転じることができます。すでに農業生産者や観光事業者からの問い合わせが増加しており、地域のサステナビリティを向上させるための効果的な方策として期待されています。

この温室は、ただの生産施設に留まらず、地域資源を循環させる社会インフラとして再定義されています。食糧自給率の向上を目指し、地域の産業を復興し、森林資源の活用を促進。これにより、地域に新たな産業価値を創出することが可能になります。

未利用木材の活用



サーキュラー木造温室は、製材所から廃棄される未利用木材を主要構造材としています。大径材やCLT端材を効果的に利用し、建設段階からカーボンネガティブの実現を可能にしました。さらに、解体後は100%の素材回収と再利用ができるため、地域の森林資源と連携した循環型建築サプライチェーンが形成されます。

多用途に対応する柔軟なデザイン



温室の構造はモジュール化されており、短期間での組み立てが可能です。農業用途のみならず、教育施設や観光施設としても利用できるため、多様な活用が期待されています。宿泊施設にカフェやスパ温室、さらには公園や教育機関の一部としても導入できるのです。

環境問題への積極的なアプローチ



日本の森林資源が未利用状態にある中、XENCEはこれを解決するための建築を目指しています。戦後から続いている林業構造の変化により、珍しい大径材が多くの場所で価値を失っています。XENCEの提案は、これらの未利用木材を駆使した建築によって、地域経済と環境問題の両方を解決することです。

代表の指針



同社代表の小澤巧太郎氏は、以下のように語っています。「日本には、無駄になっている木材がたくさんあります。それを地域で循環させることで、地元の景観や産業、教育を育てたい。温室を単なる農業施設から地域に貢献する存在へと変革させたい」とのことで、サーキュラー木造温室はその新しい一歩として位置づけられています。

これからの展開



XENCEは2026年までに、国内10地域でのサーキュラー木造温室の展開を目指します。また、欧州での事業展開も計画しており、地域資源の循環、観光および農業の新たな価値創造に取り組む姿勢を貫きます。

このように、XENCEが提案するサーキュラー木造温室は、地域に根ざした持続可能な社会の実現を目指すものとして注目を集めているのです。


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