物流DXの新たな一歩!シーイーシーとソニーSSSの協業
近年、物流業界は様々な課題に直面しています。その中でも、特に注目を集めるのがトラックドライバーの長時間労働問題です。この問題を解決するために、株式会社シーイーシー(以下、シーイーシー)とソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社(以下、SSS)が協業を発表しました。この協業により、物流DX(デジタルトランスフォーメーション)を加速する新たなソリューションが登場します。
連携の背景と目的
シーイーシーは、長年にわたり物流業界に向けたシステムを提供してきました。特に、トラックの荷待ち時間や荷役作業の効率化に力を入れており、これまで多くの現場で問題解決を支援してきました。今回の協業では、SSSが持つエッジAIセンシングプラットフォーム「AITRIOS」と、シーイーシーの物流効率化ICTソリューション「LogiPull」を結びつけることで、荷待ち時間の自動取得を実現します。これにより、物流業界で迫られている「2時間以内ルール」の遵守が可能となり、作業効率を大幅に向上させることが期待されています。
新バース管理システムの登場
この連携の第一弾として、シーイーシーは新しいバース管理システムを9月4日から提供開始します。このシステムは、トラックの到着から退出までの流れを視覚化し、荷待ち時間や荷役作業時間を正確かつ自動で記録します。これにより、手作業による入力ミスや不正確なデータの発生を防ぎ、トラックドライバーの不要な待機時間を削減する効果が期待されます。
どのように機能するのか
具体的には、バースへの入退管理時に「AITRIOS」の高性能カメラがトラックのナンバープレートを認識します。この情報を基に、荷待ち時間や荷役作業の実績が自動で記録されます。このシステムは、小規模な環境から大規模な物流企業まで対応可能で、各企業のニーズに応じた柔軟なカスタマイズが可能です。
初期費用は約105万円(税別)で、月額費用はおよそ17万円(税別)です。具体的な導入費用は設置条件によって異なるため、各企業は問い合わせを通じて詳しい内容を確認できます。
未来の展望
シーイーシーとSSSは、今回の協業にとどまらず、さらなる物流・製造業向けのDX推進を目指しています。2024年から施行される新たな規制に対応し、荷主事業者が求める効率化を実現していく予定です。これにより、安心・安全な社会の実現に向けた取り組みを継続的に進めていくとのことです。
マーケティング分野での協業とイベント出展
加えて、両社はマーケティング分野でも協業を強化しています。市場調査やプロモーション活動を進め、2025年には「国際物流総合展」にも出展する予定です。この展示会では、実際のシステムデモも行う予定で、多くの業界関係者に期待されています。
このように、シーイーシーとSSSによる協業は物流業界における新たな潮流を生み出すことが期待されており、今後の展開に注目が集まります。