新たな切削加工の未来を切り開く「CAM Assist」
愛知県名古屋市の株式会社データ・デザインは、マルチCAMプラットフォームに対応したAIアシストツール「CAM Assist」の国内販売を2月25日より開始しました。この新しいソフトウェアは、近年のAI技術を活用し、特に切削加工業界におけるデジタル人材育成を支援します。
「CAM Assist」の背景と目的
データ・デザインは「3D技術によるものづくりプロセスの革新」を掲げ、このAIアシストツールは進化し続ける製造業界のニーズに応えるべく開発されました。これまでにも自動化ソリューションを提供してきた同社ですが、「CAM Assist」は航空宇宙、造船、半導体、建設機械、エネルギーインフラなど、付加価値の高い部品加工に特化した新しいツールです。これにより、効率的で持続可能な切削加工が実現することが期待されています。
先進のハイブリッドAI技術
「CAM Assist」は、データ駆動型AIと理論知識型AIを組み合わせたハイブリッドAI技術を利用しています。約10年間にわたって蓄積された切削加工の実績データをもとに、機械学習で知識モデルを構築し、物理学に基づく切削理論データを融合。これによって最適な切削加工ストラテジーをクラウド上で算出できる仕組みが整いました。
また、このツールは、ツールパスの生成を自動で行い、CAMオペレーターが補完する形でより高い完成度を追求します。さらに、マルチCAMプラットフォームも実現しており、現在はSiemens NX、MasterCAM、Autodesk Fusionに対応。将来的にはさらに多くのCAMソフトウェアへの対応も予定されています。
利用料金と導入の手軽さ
「CAM Assist」は、サブスクリプション方式のライセンスを採用しており、1つのユーザーアカウントで複数のCAMを自由に選択して使用することができます。具体的な価格は以下の通りです。
- - CAM Assist Job Shop(3ユーザー)
初年度:300万円
次年度以降:240万円
- - CAM Assist Basic(1ユーザー)
初年度:130万円
次年度以降:100万円
これにより、小規模な事業者でもコストを抑えた導入が可能となり、最新の技術を手軽に活用できるようになります。
「CAM Assist」の機能紹介
具体的な機能としては、以下のような内容が含まれています。
- - 2軸、2.5軸、3軸の切削ツールパスの自動生成
- - 材料に応じた切削条件の自動算出
- - ロット毎の加工コスト予測
- - 加工治具の簡単/高速生成
これらの機能により、従来の加工プロセスの効率が大幅に向上することが期待されています。
まとめ
「CAM Assist」の導入により、愛知県内の製造業界に新たな風が吹き込み、より高い生産性と持続可能性を実現するとともに、デジタルスキルの向上を推進していくことでしょう。現場の生産性向上に寄与するこの新しいツールに、ますます注目が集まりそうです。