ヤマトカンキョウの業務改善事例
佐賀県に本社を持つヤマトカンキョウ株式会社は、水道事業を中心に数多くのインフラサービスを展開し、創業から60年以上の歴史を誇る企業です。特筆すべきは、10年以上にわたり離職率ゼロを維持し、有給消化率も98%という高水準を誇っています。
しかしながら、ヤマトカンキョウはその成功にもかかわらず、現場の業務におけるアナログ手続きの多さという課題を抱えていました。特に日報業務がすべて紙で行われており、社員が帰社後に記入し、上司の押印が必要なため、残業が発生し、人件費や用紙代などの無駄が年間約200万円生じていました。これは、業務の効率化を阻む大きな要因となっていました。
そこで、ヤマトカンキョウは社内の情報共有と業務のデジタル化を実現するために、従業員体験プラットフォーム「TUNAG」の導入を決定しました。これにより、業務効率化はもちろん、組織エンゲージメントの向上も目指しています。
TUNAG導入の経緯と目的
TUNAGは、コミュニケーション基盤として、全社員が使用できる使いやすいツールとして設計されています。ヤマトカンキョウでは、ITツールの操作に不安がある50代・60代のベテラン社員を含む全スタッフが利用しやすい環境を提供しました。
具体的には、以下のような取り組みが行われています。
スマホ活用によるデジタル日報
全社員に社用スマホを支給し、日報や運行記録の入力を完全にデジタルへ移行。前回入力した内容を元に簡単にコピーできる機能を使うことで、社員は業務の隙間時間に短時間で日報を完了させることが可能となりました。また、管理職も外出先から即座に承認ができるようになり、これまでの押印待ちや残業が大幅に削減されました。
研修日報の可視化
新入社員が受ける研修の日報を、全管理職が閲覧できるように設定することで、横断的な人材配置の最適化が図られました。これにより、現場での調整がスムーズになり、社員の適性や成長などをリアルタイムで把握できるようになりました。
経営メッセージの発信
外回りの多い社長やリモートワークを行う経営陣が、現在の想いやビジョンを直接現場へ発信する仕組みを取り入れました。特に、60周年を迎えた際に策定した「私たちは街づくりの会社である」という企業ビジョンを社員にしっかり届けることで、仕事に対する理解や方針を共有することができました。
結果として得られた成果
TUNAGを導入し、他の業務改善施策と組み合わせた結果、社員の月平均残業時間が以前の20〜25時間から30分以下に激減しました。これにより、経営陣の負担も軽減され、業務が円滑に進むようになりました。
また、定性的な成果として、経営層のビジョンである「街づくりの会社」が社内に浸透し、社員同士の会話においてもこの理念が自然に出てくるようになりました。これにより、社員たちが自身の役割や企業の未来を意識する姿が見られるようになりました。
今後の展望
ヤマトカンキョウの西嶋経営戦略部長は、社員が自発的に改善案を出す『自走する文化』の確立を目指していると語っています。TUNAGは、ただのツールにとどまらず、会社と人をつなぎ、未来へのインフラとして不可欠な存在となっています。
TUNAGは、企業の生産性向上や離職率低下を支援するためのプラットフォームとして、今後もさらなる拡大が期待されます。