親と子の新しい働き方について
2025年10月から実施予定の税制改正「特定親族特別控除」により、大学生など19歳から22歳の子供を持つ家庭での働き方や意識が大きく変わろうとしています。この改正では、アルバイトをしている大学生の年間収入が「103万円の壁」を超えても、徐々に扶養控除が受けられる金額が上がることが明らかになっています。これに伴い、親や学生の意識の変化を探るため、税理士の菅原由一氏が調査を実施しました。
調査の概要
調査は、「脱・税理士スガワラくん」というYouTubeチャンネルで行われ、親276人と学生207人を対象にインターネット上で実施されました。調査期間は2025年の10月下旬から11月上旬にかけてです。
親の意識
調査結果によると、親の約7割がこの「103万円の壁」を意識しており、特に家計への影響を感じていることが示されました。「103万円の壁」を意識することで、家計に強い負担を感じている親が12.7%いる一方で、約3割の親はこの壁を意識していないとのこと。これは、家庭によって状況が異なることを示しています。
また、約8割の親が「特定親族特別控除」について何らかの認知を持っていますが、理解度は浅いものの、半数以上がまだ具体的な対応策を検討中です。
学生の意識
一方、アルバイトを行う19歳から23歳の学生においても、約50%が「103万円の壁」を意識しており、この結果から、学生が稼ぎたい気持ちを抱えつつも、親の税負担を考慮してアルバイトの時間を調整していることがわかります。アルバイトの収入を制限している理由のトップは「親の税金に影響が出るから」であり、彼らは自身のためだけでなく、親への配慮から働く意欲を制約されているのです。
税制改正の内容と意義
「特定親族特別控除」とは
この新制度では、扶養されている学生の収入制限が緩和され、103万円から188万円へと引き上げられます。これまでの制度では、103万円を超えた場合、扶養控除がゼロになっていましたが、今後は最大188万円の範囲で段階的に控除が受けられるようになります。このため、親も学生もより柔軟に働くことができる環境が整いつつあるのです。
変わる働き方
後ろ向きだった収入に対する意識が、よりポジティブに変わる可能性が出てきました。特定親族特別控除が施行されることによって、約4割の学生が「もっと働きたい」と意欲を示していることからも、その影響がうかがえます。これにより、学生が経済的自立を目指しつつ、自由に働ける条件が整いつつあります。
まとめ
今回の税制改正は単なる数値の変更に留まらず、親子間のコミュニケーションや価値観、さらには学生の働き方そのものに深い影響を及ぼすことが期待されます。「103万円の壁」は、もはや学生がアルバイトを制限する一因であるだけではなく、働き方に多様性をもたらす大きな転機となることでしょう。
こうした変革の中で、親子が共に理解を深め合い、より良い数値的な関係を築いていくことができることを願います。