ファインバブル技術を用いた小松菜の栽培成功
2025年10月から2026年4月まで、愛知県知多市にて、株式会社トクイテンとノリタケ株式会社の共同で行われた小松菜の栽培実験の結果が発表されました。この実験では、ノリタケのファインバブル発生器「セラポール」を使用し、有機農業の収量と品質向上を目指しました。
実証実験の背景
日本の農業界では、労働力不足や気候変動が大きな課題となっており、より効率的で環境に優しい栽培技術が求められています。農林水産省が掲げる「みどりの食料システム戦略」に基づき、化学農薬の使用量を半減させることが目標とされています。こうした中で、ファインバブル技術の活用が期待されています。
トクイテンでは、ノリタケのファインバブル発生器を活用することで、すでに栽培の成果を上げてきたものの、定量的な効果検証が求められていました。そこで、トクイテンとノリタケの目指す方向性が一致し、共同実証実験が実施されました。
実験の実施内容
実験は、愛知県知多市にあるトクイテン ラボ農場で行われ、小松菜を対象として、さまざまな条件の下での栽培が行われました。実験では、一つのハウスを9つの区画に分け、それぞれ異なる栽培方法を試みました。
ファインバブルによる収量と品質の向上
ファインバブルを利用した灌水実験では、通常の灌水と比べ、平均重量が27%も増加し、草丈や根丈もそれぞれ6%向上しました。この改善は、根圏への酸素供給が効果を上げたと考えられます。さらに、糖度が31%向上し、えぐみ成分である硝酸イオンも20%減少するなど、味の面でもかなりの改善が見られました。
病害予防の効果
ファインバブルをミスト状にしたオゾンを噴霧した区画は、白さび病の発生がゼロだったことも重要な成果です。対照的に、オゾンを使用しない区画では12.1%の発生が確認されているため、病害予防の新たな選択肢として期待されています。
今後の展望
実証実験の結果を受けて、トクイテンとノリタケは以下のような取り組みを進めていく予定です。
1.
効果検証の継続:収量や品質の向上に加え、病害予防の実用的な条件を引き続き検証します。
2.
他作物での実験:今回の小松菜以外の作物に対してもファインバブルの効果を検証し、適用可能性を広げます。
3.
新農場への導入:2026年度に新設予定のトクイテンの農場で、ファインバブル発生器を導入し、さらなるデータの蓄積と実用検証を行います。
このように、ノリタケとトクイテンの共同実証実験は、持続可能な農業の未来を切り開く重要なステップとなっています。今後の進展に目が離せません。