新しい測量CADシステム「TREND-ONE/Mercury-ONE Ver.9」の登場
建設業界に革新をもたらす測量CADシステムの新バージョン、「TREND-ONE/Mercury-ONE Ver.9」が2025年5月20日(火)にリリースされます。これにより、国土地理院による標高成果の改定に対応し、最新の技術やニーズに応じた機能が追加されます。
標高成果の改定とその影響
国土地理院では、約10年ごとに地形や測量技術の変化に応じて標高成果を改定しており、令和7年4月1日に施行される新しい標高成果として「ジオイド2024」及び「測地成果2024」があります。この改定により、測量における成果にも一定の変更が求められるため、「TREND-ONE」はいち早くこれに対応することを目指しました。
ジオイドモデルは「日本のジオイド2011」から「ジオイド2024 日本とその周辺」に変更され、測量成果の定義も「測地成果2024」に改定されます。これにより、ユーザーは最新の基準に則った測量データの作成が可能になります。
主な新機能
リリースされる「TREND-ONE/Mercury-ONE Ver.9」には、以下の主な新機能が搭載されます。
1.
標高成果の改定対応:ジオイド2024と測地成果2024に基づく帳票や計算内容の自動更新。
2.
帳票類の拡張:基準点測量や作業規程に関する新たな帳票の追加。これにより、より細かいデータ管理が可能になり、精度向上に寄与します。
3.
TREND ROAD Designerとの連携:この連携により、3D道路モデルから2D図面や計算書を効率良く生成することができます。
4.
オプションプログラムの改良:地図XMLの読込み機能を改善し、公的な地図情報を迅速に利用できるようにしました。これにより、土地の登記業務や行政に関連する業務の効率化が図られます。
測量CAD業界における活用促進
国土交通省が推進するBIM/CIM活用に伴う設計フェーズにおいて、「TREND-ONE/Mercury-ONE」はその連携を強化しています。建設コンサルタント業の現場では3次元設計が求められるようになり、新しいシステムはこのニーズに応えるべく進化しています。
また、地域の測量業者向けに、高い利便性を誇るオープンデータの活用を促進するオプション機能も強化されており、ユーザーはより効果的に測量データを活用できます。
まとめ
2025年5月20日にリリースされる「TREND-ONE/Mercury-ONE Ver.9」は、今後の測量業務にとって欠かせないシステムとなることでしょう。最新の機能を活用できることで、業務の効率化と生産性向上が期待されます。これからの測量業務を支える新たな一歩が、このCADシステムによって切り拓かれることを楽しみにしています。