お亀堂が地域とともに生み出すサステナブル和菓子の新潮流

地域とともに生きるお亀堂の和菓子プロジェクト

愛知県豊橋市に本店を構える老舗和菓子屋「お亀堂」は、2024年の和菓子の日を契機に地域の素材を活かしたサステナブル和菓子の新たな取り組みを発表しました。同店は、70年を超える歴史を持ち、地域社会との結びつきを重視し、多様な農産物を用いた商品開発を行っています。

地域の農産物の活用

豊橋市は肥沃な土壌と温暖な気候に恵まれた日本有数の農業地帯ですが、規格外の農産物が多く生まれる現実があります。このような農産物を味わい豊かな和菓子へと生まれ変わらせるプロジェクトが始まりました。お亀堂では、和菓子職人の技術を駆使して、地元の農産物を主役にした商品開発に取り組んでいます。

例えば、形の異なる豊橋産のサツマイモを使用した「鬼まんじゅう」や、傷があるいちじくを利用した「イチジクガレット」、「かき氷」など、この地域ならではの味わいを創り出しました。また、小粒のいちごをまるごと包み込んだ「生イチゴミルクごろごろ爆弾大福」や、うずら卵を贅沢に活用した「ぴよりんあん巻き」など、どれも農産物の特性を引き出した唯一無二の製品として展開されています。

佃煮とのコラボレーション

さらにお亀堂は、地元の老舗佃煮店とのコラボレーションを発表。2024年春には佃煮製造過程で生じる調味液を活用し、みたらし団子のタレにするという新しい試みを始めます。これは、「地域の想いを繋げる」というお亀堂の理念に共鳴した豊橋信用金庫のサポートを受けて実現したことでもあり、地域の繋がりを象徴した商品です。