メニコン向け物流センターにSkypodが導入される理由
愛知県名古屋市に本社を置く株式会社メニコンが、福山通運株式会社との連携を強化し、千葉県八千代市にある物流センターに次世代倉庫自動化システムSkypodを導入することが決まりました。この取り組みは、メニコンのマレーシア新工場の稼働に伴い増加する物流量に応えるための一環で、2026年下旬から運用開始予定です。
Skypodの特徴とは
Skypodは、三次元方向に走行するロボットを用いた倉庫自動化ソリューションです。商品をピッキングして作業員のもとに運ぶため、従来の作業に比べて保管効率や出荷速度、作業の品質が大幅に改善されます。特に2025年にリニューアルされた次世代モデルは、これまでのスピードと柔軟性を大きく向上させています。
具体的な数値としては、出荷処理能力が最大50%、保管密度が約30%向上するほか、オーダーごとの優先度や配送ルートを考慮した出荷順序の最適化が可能です。また、オムニチャネル対応により、ECと店舗向けの処理を一つのシステムで行える点も大きな利点です。
産業界の新たな提案
今回のプロジェクトには、福山通運、メニコンに加え、IHIのグループ会社であるIHI物流産業システムとフランスのExotec SASが参加しています。IHI物流産業システムは全体の統括を行い、設計から据付、アフターサービスに至るまで一貫したサポートを提供します。Exotecは、Skypodを主力商品とし、旧来の物流運営を革新することを目指しています。
メニコンは、顧客へのコンタクトレンズの定期配送を強化し、年々増加する物流業務に対応するための体制作りを進めています。現在、メルスプランという会員向けのサービスを展開し、多くのお客様への配送を行っているため、作業効率の向上は急務となっています。
各社の視点
加藤 利行氏(メニコン生産開発統括本部サプライチェーンマネージメント事業部長)は、「Skypodの導入により、業務効率の上昇と持続可能な物流体制の構築を目指している」と述べています。また、福山通運の山崎 裕康氏も「人手不足や人件費の高騰に対する効果的なリソース管理が期待できる」とコメントしています。
さらに、IHI物流産業システムの関 雅美氏は、このSkypodが「スピード、柔軟性、拡張性を持つ次世代のロボティクスソリューションであり、業界全体の革新に貢献する」と期待を寄せています。
Exotecの立脇 竜氏も「本システムの導入が日本におけるヘルスケア商品の安定供給に寄与し、持続可能な社会の実現に向けた重要な一歩となると確信しています」と強調しています。
まとめ
4社の協力により新たな物流効率化のモデルが誕生しつつあります。今後も、持続可能な物流の実現に向けて、技術革新と最適化を追求し、業界全体の発展に寄与していくことが期待されます。メニコンをはじめとする企業の成長を支えるために、Skypodを中心とした新たな物流システムの導入は、国内外のビジネスシーンにおいて非常に注目されるでしょう。