名古屋で行われる「エフェ会」とは?
名古屋市で定期的に開催される「エフェ会」では、未来の人材に求められる能力や意思決定のプロセスについて学びます。近年、経済産業省が発表した「未来人材ビジョン」を受け、特に「エフェクチュエーション」という概念に着目し、参加者が実践的なスキルを身につけることを目的としています。
未来人材に求められる資質
2022年、経済産業省が公表した「未来人材ビジョン」は、日本が抱える社会問題や技術革新に対応するために必要な人材の特性を示しました。特に次の4つの能力が重視されています。それは、
1. 常識に囚われず新たな価値を生み出す力
2. 一つのことを深く追求する姿勢
3. グローバルな課題への意欲
4. 多様性を受け入れ、他者と協力する能力
これらの資質は、変化の激しい現代社会において必要不可欠です。「エフェ会」では、これらの能力を育むための理論的バックボーンとしてエフェクチュエーションが採用されているのです。
エフェクチュエーションとは何か?
エフェクチュエーションは、2008年にバージニア大学のサラス・サラスバシー教授によって提唱されました。これは、成功した企業家に共通する意思決定や行動プロセスを明らかにした理論です。これまでにも多くの大学で起業家教育の一環として取り入れられてきましたが、単なる起業にとどまらず、未来の人材育成にも活用できると考えられています。
名古屋で定期的に行われるこの勉強会は、一般の方にも参加が可能な数少ないエフェクチュエーションに関する機会の一つです。全国的にも注目されています。
「さかさま不動産」を事例に学ぶ
次回の「エフェ会」では、特に「さかさま不動産」を事例として取り上げます。このプロジェクトは、空き家問題の解決に向けた斬新なアプローチで注目されており、その成功要因の一つにはエフェクチュエーションの原則があるとされています。運営会社である株式会社On-Coの代表である水谷岳史さんは、エフェクチュエーションの5つの原則を通じて、成功に繋がった要素について話される予定です。
主催者のメッセージ
スノーフレイク・コンサルティング合同会社の代表、中島正博さんは、ビジネス界における挑戦の重要性を強調します。「今の時代、失敗を恐れずに挑戦することが求められる」と語り、エフェクチュエーションの学びが、あらゆる人に有益であることを力説しました。特に、第7回目の会では「さかさま不動産」を題材に、参加者がより実践的な学びを得られる工夫が盛り込まれています。
この貴重な機会を通じて、未来の人材の育成にどのように貢献できるのか、一緒に考えていきましょう。次回の「エフェ会」に興味がある方はぜひ参加してみてください。