東庄小学校におけるDX化の進展
千葉県香取郡に位置する東庄町立東庄小学校では、スクールバス運行管理のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しています。2025年4月22日、同校はVISH株式会社が提供する連絡システム「Chimelee(チャイムリー)」を導入し、業務の効率化を図りました。この取り組みは、保護者との連絡や安全管理をよりスムーズに行うことを目的としています。
教育現場の新たな取り組み
東庄小学校は、近隣の学校が統廃合された2020年に設立され、現在は472名の児童が通っています。9コース、合計31箇所の停留所を持つスクールバスを運行しており、約75%の児童がこのバスを利用しています。こうした広範な通学エリアをカバーするためには、徹底した安全管理と効率的な運営が不可欠です。
しかしながら、スクールバスの運行管理には多くの課題が存在しました。特に、教職員は毎日バス名簿を作成するために多大な時間を要しており、4時間にも及ぶ作業が日常的になっていました。このため、教職員にかかる負担は非常に大きく、時にはバス名簿に不備が生じることもあり、児童が置き去りにされるリスクが常に存在していました。
Chimelee導入の決め手
そこで、東庄小学校はChimeleeを導入することでこれらの課題を解決することにしました。このシステムを導入することで、保護者からの欠席や遅刻の連絡をスマートフォンで受け取ることができ、リアルタイムでバス名簿の作成に反映されるようになりました。このプロセスの自動化により、教職員の負担は大幅に軽減され、業務が効率化されました。
Chimelee導入以降、朝の電話での連絡件数は約3分の1に減少し、業務のスリム化が実現しました。また、教師が持つ資源を有効活用し、子どもたちや保護者への快適なサービスに繋げることができました。
教職員からの高評価
東庄小学校の木内校長は「Chimeleeは直感的に操作できるデザインで、職員や保護者も迷うことなく使用しています。業務の効率化が実現しただけでなく、全体としてコストのカットも叶いました。」と語ります。システムと人間の役割を明確に分け、ICTを有効に活用することで、より良い教育環境の実現に向けて進んでいます。
教育機関向けシステムの進化
Chimeleeは、VISH株式会社が提供する教育現場向けのデジタル連絡システムです。2021年に「れんらくアプリ」として始まり、2024年にはその名称を改め、さらなる機能の充実が図られています。たとえば、欠席・遅刻の連絡、アンケート機能に加えて、バス不要連絡や連絡ノートなど、必要な機能が揃っています。
利用料金は1施設あたり月額9,000円(税抜)からとリーズナブルで、多くの教育機関に取り入れられています。これにより、全国の学校が一層効率的に運営されることが期待されています。
まとめ
東庄小学校の取り組みは、スクールバス運行管理の改善にとどまらず、生徒の安全を守るための新たなモデルケースとして注目されています。Chimeleeの導入によるデジタル化は、教育分野においても新たな風を吹き込む重要な一歩となったことでしょう。