SNSが引き起こすネガティブ感情の実態と幸福度への影響
はじめに
現代社会において、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)は私たちの生活に欠かせない存在です。メールや電話といった従来の連絡手段だけでなく、情報収集や自己表現の場としても広く利用されています。しかし、便利さの影の部分として、「SNS疲れ」や他人との比較による自己肯定感の低下が、メンタルヘルスに悪影響を及ぼすことが懸念されています。
株式会社事業家集団が実施した調査によれば、SNSを日常的に利用する1000人のうち、約半数が「SNSの利用によって幸福度が下がった」と回答しています。特に、X(旧Twitter)やInstagramがその要因として挙げられており、私たちはこのネガティブな影響にどれほど気をつけるべきかを考察します。
調査結果の概要
調査対象は、3つ以上のSNSを日常的に利用している10代から50代の男女です。調査の結果、普段使っているSNSは、LINE(91.2%)、YouTube(84.7%)、Instagram(83.5%)、X(79.9%)といった結果が得られました。特にLINEの利用率は非常に高く、次いで動画コンテンツを楽しむYouTube、視覚的な情報発信が多いInstagramが人気を博しています。
幸福度が下がると感じるSNS
調査の続きとして、利用者が「幸福度が下がる」と感じるSNSの順位を見てみると、Xが48.0%、Instagramが33.6%、TikTokが17.5%となっており、特にXの影響を強く受けていることが伺えます。
1. X(旧Twitter)について
Xに関しては、投稿内容のネガティブさがユーザーの幸福度に影響を与える傾向があります。多くの人が他者の不満や批判を目にすることで心に負担を感じやすく、また誹謗中傷などの内容も多いため、より深刻なダメージを受けることも考えられます。
2. Instagramの影響
Instagramの魅力は、他者の「キラキラした生活」を視覚的に楽しむことができる点にありますが、逆にそれが比較対象となり、自分の現状に劣等感を抱く原因にもなります。特に、失恋や自己価値が不安定な時期には、他人の幸せな瞬間を見ることでさらなる落胆を招くことが知られています。
3. TikTokの特徴
TikTokは短い動画が次々に流れるため、ついつい見入ってしまい、気づけば多くの時間を消費してしまうことがあります。また、時折流れてくる過激なコンテンツも不快感を与え、ユーザーが思わずネガティブな感情に捕らわれることも少なくありません。
SNSに潜むネガティブ感情
調査では、SNS利用中に感じるネガティブ感情についても尋ねています。結果、『イライラ・怒り(31.2%)』や『劣等感(27.2%)』『嫉妬(27.0%)』が多く挙げられ、SNSは利用者に対して相反するようなネガティブな感情を同時に引き起こすことが明らかになりました。
特に「SNS内での対立や過激な言動を目にしたとき(38.7%)」や、「他人の充実した生活を見たとき」といった状況が、ユーザーの心を疲弊させる要因として多数を占めています。
無駄な時間の実感
さらに、ユーザーの約6割が「SNSに費やす時間が無駄だと感じる」と回答しています。SNSを使うことによって得られる情報の価値以上に、失っている時間の大きさを自覚している人が多いようです。「失った時間」に対する自責の念も、SNS利用による幸福度の低下に拍車をかけていることが考えられます。
他者との比較とその影響
他人と自分を比較することは、SNS利用において避けられない側面です。意見を尋ねたところ、『収入やキャリア(45.3%)』が比較対象のトップに挙げられました。特にSNSでは、直接的にお金を示すような投稿が少ない代わりに、成功談や高価な物の投稿を通じて社会的な地位を窺い知ることができ、これが不安や焦りを呼び起こします。
対策と今後の考え方
調査結果を受けて、SNSに対する見解や対策も焦点となります。最も多くの人が心がけている対策は「見たくない投稿を避ける」ことですが、SNS自体から距離を置くといった根本的な解決策を実行している人は少数派です。
結論として、SNSは現代生活の中で切っても切れない存在ですが、無意識に流されず、自分にとって何が本当に価値のある情報かを再考することが求められています。無防備にSNSを利用するのではなく、自己の幸福のための利用法を考慮していく必要があるでしょう。
おわりに
『アンチ図鑑』として知られる株式会社事業家集団が運営するサイトは、こうしたネガティブな感情に焦点を当てています。SNSがもたらす愚痴や反発心は誰しもが持つもので、それをキャラクターを通じて楽しむ場を提供しているのです。
私たちが抱える「アンチな感情」を大切にし、理解していくことで、SNSとの関わり方を見つめ直す良いきっかけになるかもしれません。