地域農業の新潮流
2025-04-24 13:52:07

豊田合成とアグリツリー、地域農業支援の新たな一歩を踏み出す

豊田合成とアグリツリー、地域農業支援の新たな一歩を踏み出す



豊田合成株式会社(以下、豊田合成)と株式会社アグリツリー(以下、アグリツリー)が手を組み、地域農業の活性化と脱炭素化を推進する取り組みを進めています。アグリツリーは豊田合成に対して第三者割当増資を行い、さらにベトナムに現地法人を設立することを発表しました。この連携により、東海地区を中心に農業と地域社会の活性化が期待されます。特にアグリツリーは、2018年に創業し、「食とエネルギーがまわる未来」というビジョンのもと、ソーラーシェアリングを導入して地域社会のサポートをしてきました。

ソーラーシェアリングによる地域活性化



ソーラーシェアリングは、農業と太陽光発電を共存させる技術です。アグリツリーは、営農型太陽光発電の導入コンサルティングから設計、資材開発、施工、維持管理まで手掛けています。この技術により、農地を無駄にすることなく、持続可能なエネルギー供給の実現が可能になります。今回の増資は、地域における食とエネルギーの循環を促進し、電力需要家には発電した電力の供給や生産された農作物の利用を通じて、地域関係人口の増加を狙っています。

特に注目すべきは、ベトナムでの新たな取り組みです。アグリツリーは、ベトナムの農水産業が抱える気候変動の影響に対処するため、ソーラーシェアリングを通じて農作物を保護する手法を導入します。高温障害や葉焼けといった問題を緩和するための部分的遮光が可能であり、農村の再生可能エネルギーインフラを構築する動きが進行中です。

ベトナムでの実証実験



アグリツリーは2025年に、九州大学やベトナム国家農業大学、ダラット大学、カントー大学などと連携し、計8つの実証設備をベトナムに設置する予定です。これにより、ソーラーシェアリングが農水産物の生産に与える影響を分析し、環境評価方法を開発することを目指しています。また、農水産物生産現場での新たなJCM(Joint Crediting Mechanism)方法論の検討も進め、関連するガイドラインの策定に向けた協力を進めています。

豊田合成との連携の意義



豊田合成は、1949年に設立され、自動車部品の製造・販売を行っている企業です。今回のアグリツリーとの連携は、製造業の脱炭素化に寄与するだけでなく、地域経済に深く根ざした取り組みとして、持続可能な社会の実現に向けた重要なステップとなります。ソーラーシェアリングは日本では長島彬先生により発案され、全国で5,000件以上の事例が生まれており、農業経営や地域のサステナビリティに大きく寄与しています。

新たな試みとして、豊田合成とアグリツリーは、地域の企業や農業者と密接に協力し、持続可能な地域社会の創造に向けた挑戦を続けています。これにより、未来の世代が安心して暮らせる環境づくりを目指し、協力を深める意思を示しています。

まとめ



今回の取り組みは、アグリツリーと豊田合成の強力なパートナーシップが実現した、地域農業の未来を見据えた新たな一歩です。食とエネルギーが融合する未来を目指し、地域と共に脱炭素社会の構築を推進する姿勢は、多くの人々に希望を与えることでしょう。本業を通じて地域活性化へ向かう二つの企業の挑戦を、今後も引き続き注目していきたいと思います。


画像1

画像2

画像3

画像4

関連リンク

サードペディア百科事典: 豊田合成 アグリツリー ソーラーシェアリング

トピックス(その他)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。