三井物産ロジスティクス・パートナーズがCDPに初回答
三井物産ロジスティクス・パートナーズ株式会社(以下、M-LP)は、2024年に初めてCDPに回答しました。CDP(Carbon Disclosure Project)は、企業の気候変動への取り組みを評価し、投資家やステークホルダーに情報を提供するための国際的なプラットフォームです。今回は、CDPへの回答の背景やその意義について、同社の関係者にお話を伺いました。
ESG投資の重要性
M-LPは、REIT(不動産投資信託)の運用を行う企業です。近年、多くの機関投資家がESG投資に注目し始めており、特に2017年に年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)がESG投資を開始したことが、業界内でのESGへの関心を高めました。このような背景から、M-LPでもESG関連の取り組み状況についての質問を受ける機会が増え、より一層の情報開示の重要性が認識されるようになりました。
外部サポートの導入
初めてのCDPへの回答を決定付けたのは、同業他社からのアドバイスです。CDPの質問を的確に理解し、実践するには様々なノウハウが必要です。そこで、支援を提供している株式会社エスプールブルードットグリーンのサポートを受けることにしました。彼らは、CDPに関する具体的な回答草案を提供するとともに、定期的なミーティングを通じてフィードバックを行ってくれました。このサポートにより、スムーズにCDP回答を行うことが可能となりました。
進捗と発見
M-LPの運用管理部門の阿部様によれば、初めてのCDP回答では特有の質問に対する理解が深まると同時に、現在の取り組みがどの程度評価に影響するかを実感するきっかけとなりました。模擬採点の結果は予想以上に良好で、この経験を通じてすでに進めている取り組みがCDP評価にも反映されていることを確認できたことは、大きな収穫です。
今後の展望
M-LPでは、サステナビリティ経営方針に基づき、KPIを設定し、それを全職員の評価に組み込むことで、社内の意識を高めています。欧州投資家の高いサステナビリティ意識に対応するため、今後も周囲の情報をしっかりとキャッチアップし、資産運用にサステナブルな要素を積極的に取り込んでいく方針です。このCDPへの取り組みを基にした継続的な対話は、さらなる進展につながると考えているようです。
企業紹介
M-LPは、日本ロジスティクスファンド投資法人の資産運用会社として、持続可能な不動産投資を目指しています。「サステナビリティ対応は、中長期的な経営のために必要なもの」との認識を持ち、バランス感覚をもって取り組んでいく姿勢がうかがえました。
企業情報
- - 三井物産ロジスティクス・パートナーズ株式会社: 公式サイト
- - 株式会社エスプールブルードットグリーン: 公式サイト
M-LPのCDPへの取り組みは、企業が持続可能性を重視した経営に移行する一つの有力な事例です。今後もこの動向に目を向けていきたいと思います。