持続可能な観光を学ぶ!12ヶ国の専門家が関西に集結
2026年、滋賀、大阪、兵庫、和歌山の関西4県で、独立行政法人国際協力機構(JICA関西)が「持続可能な観光地域づくりのための人材育成」研修を実施します。この研修には、開発途上国からの観光専門家が参加し、地域資源を活かした観光の在り方について学びます。
なぜ今、「三方よし」の観光が求められるのか
近年、開発途上国の観光産業は経済成長の重要な柱として期待されていますが、それに伴って様々な課題が発生しています。外部の企業が観光開発を行うことで利益が地元に還元されない、急激な観光客の増加が環境破壊や住民の生活に影響を与えるなどの問題が浮き彫りになっています。
これらの課題に対処するために、研修では「三方よし」という近江商人の思想を基に、観光客、観光業者、地域住民が共に幸福を享受できる持続可能な観光のあり方を探求します。
参加者は、各国の観光省や地方自治体で活躍する職員たちで、現場での実践的な学びを得ることが期待されています。
プログラムの特長:地域の「ありのまま」を価値に変える
この研修プログラムでは、以下のような現地の取り組みを通じて、地域そのものの魅力を引き出し、観光資源としての価値を高める方法を学びます。
滋賀県の取り組み
滋賀県は、著名な観光地に隣接しているにも関わらず、他の地域とは異なる戦略で訪問客を呼び込んでいます。「特別な観光資源がなくても、選ばれる地域になれる」という考え方を学ぶことができます。
- - 農家民泊体験(東近江市): 参加者は農家に宿泊し、実際の農務や日本の家庭料理を学ぶことができる機会です。外国人観光客も好むホストファミリーとの交流が、地域の魅力を深く理解するきっかけになります。
- - 高校生との交流・成果発表(大津市): 滋賀県立大津商業高等学校の生徒とのフィールドワークを通じて、外国人の視点で滋賀の魅力を発掘し、最終日に県庁に向けて提言を発表します。これは、地域の未来を考える上で重要な一歩です。
大阪府の商店街の活用
商店街全体を「ホテル」として運営する「SEKAI HOTEL」も訪問します。空き家をリノベーションしたこの取り組みでは、宿泊客は地域の飲食店で食事を摂ります。
これにより、地元経済に新たな還元が生まれ、住民との自然な交流が実現します。地域コミュニティの機能を持つ日本の商店街は、途上国の参加者にとって学びの場となるでしょう。
まとめ
この研修を通じて、参加者は地域の特性を活かした持続可能な観光の在り方を学び、その知識を各国に持ち帰ることで、地域活性化につなげていくことを目指しています。関西地域の取り組みが注目される中で、次世代の観光業界を支える人材が育成されることに期待が寄せられています。