愛知のシソとAI
2026-01-16 11:35:51

愛知産シソの未来を変えるAI診断技術の誕生とその恩恵

愛知産シソの未来を変えるAI診断技術の誕生



愛知県は日本一のシソの生産地として知られていますが、農業のデジタル化が進む中での病害虫診断の問題は無視できませんでした。この課題を解決するため、株式会社ミライ菜園が愛知県農業総合試験場と共同で開発したのが、スマートフォンで撮影した画像からシソの病害虫を高精度に識別するAI診断技術です。

農業界が直面する「診断」の課題



シソは全国的に見てもシェアの70%を占める重要な作物ですが、その病害虫の誤診断が農業現場における大きなコスト増加につながることが懸念されています。これまではトマトやイチゴなどの作物に比べ、シソに特化したAI診断技術の開発はあまり進んでおらず、専門家の経験に依存している部分が多くありました。

AI技術による高精度診断の実現



今回の開発では、農業総合試験場や協力農家から集めた約12,000枚の被害画像を学習データとして使用しました。従来の手法では、単一の画像から診断をすることが多く、誤った判断が行われるリスクが残っていました。しかし新しい技術では、複数の画像や畑での状況を問診情報として組み合わせることで、診断精度が94%にまで向上しました。これは従来よりも16%も高い精度です。

生産者は、スマートフォンを通じて対象の画像を送信し、迅速に診断結果を受け取れることで、病害虫被害を軽減し、適切な農薬使用が可能となります。シソ以外の主要な野菜への応用も視野に入り、さらなる研究開発が進められることが期待されます。

今後の展望とアプリ「TENRYO」の統合



ミライ菜園では、開発した技術を、防除支援アプリ「TENRYO(テンリョウ)」に統合する計画を立てています。このアプリは、AIが病害虫の発生予測を行い、適切な農薬散布のタイミングを通知する「AIドクターアプリ」です。現在、キャベツやブロッコリーなど、愛知県で多く栽培されている野菜や柑橘類など、13種類の作物に対応しており、今後はシソ以外にも幅広く展開される見込みです。

産学官連携の重要性と足元の成功



愛知県農業総合試験場のコメントによると、スタートアップ企業との連携により、試験場単独では得られないAI技術を活用し、短期間で現場ニーズに即した技術を形にすることができたといいます。農業の現場での実証試験もスムーズに進めており、実用化への道筋が見えてきました。

特に、微小害虫についての診断ニーズが高まる中、早期発見が重要ですが、AI診断アプリの普及により、より早く適切な対処ができる環境が整いつつあります。

地域農業への貢献を目指して



ミライ菜園の畠山友史代表は、病害虫による収穫量の減少が平均25%にも及ぶと指摘し、これを『畑のフードロス』と呼んでいます。この問題を解決するため、AIが農業に寄り添い、効果的に農薬を使用できるプラットフォームを構築することが目標です。

愛知の農業界において、デジタル化が進む中で、この新しいAI診断技術がどのように農作物の生産性向上と環境保護に寄与していくのか、今後の展開が楽しみです。


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