愛知のNPO希望の光が実現した進学支援の成果と未来への希望
愛知県豊田市に拠点を持つ特定非営利活動法人(NPO)「希望の光」は、ブラジルルーツの若者を対象とした進学支援プログラムによって、2024年度の大学・専門学校への進学率90%を達成しました。この成果は、教育を受ける機会が限られた多くの若者にとって、大きな希望となっています。
進学支援プログラムの背景
愛知県を中心に日本には約3万人のブラジルルーツの子どもたちが暮らしていますが、多くは日本語の壁や経済的困難、制度の限界から15歳で教育を受けられなくなります。しかし、希望の光はその状況を改善するために「進学支援プログラム」を実施してきました。このプログラムは、外国ルーツの若者への進学サポートを専門とするCarreira no Japãoとの連携により設計され、実施されています。
特に、日本で育ったブラジル人の一人の声は印象的です。「高校に行けるなんて、思ってもいなかった。」この言葉から、多くの若者が教育の機会を待ち望んでいることが伝わってきます。彼らは希望の光のプログラムを通じて、自らの未来を切り開いていくのです。
プログラムの成果
進学支援プログラムによって達成された成果は以下の通りです。
- - 大学・専門学校進学率: 90%(11名中10名の若者が進学)
- - 日本語能力試験: N2・N1合格率50%(受験者10名中5名合格)
これらの成果は、教育を受けることができた若者たちが「生き延びる」ことから「未来を描く」方向に進んでいる証です。プログラムの支援によって、彼らは夢を追う姿勢を取り戻してきています。
学校運営の厳しい現実
しかし、希望の光が運営するブラジル学校の高校課程は厳しい運営状況にあります。生徒一人あたり年間約70万円の赤字が続いており、このままでは教育の機会が再び特権になってしまう危険があります。「高校に通える」という当たり前のことを守るために、地域の支援が必要です。
希望の光は進学支援に加え、今後は就労移行支援事業の整備にも取り組む予定です。高校で学び、日本語力や学力を高めた若者が、さらなる進学を果たし、就労へつながる道を築くことを目指しています。この取り組みは、ただの支援にとどまらず、社会とつながるためのキャリアパスを提供することを意味しています。
ご支援のお願い
希望の光は2025年7月21日から月額寄付キャンペーンを始めます。1,000円の寄付を30名から集めることで、進学支援プログラムで毎週2回、10名の子どもたちに日本語の授業を継続できます。さらに5,000円の寄付を10名からいただければ、学校に通えない15歳以上の子どもが2名、進学の機会を得られる可能性が生まれます。質の高い教育を提供するためには、地域からの大きな支援が必要です。
詳しい情報や寄付の申し込みについては、以下のURLをご覧ください。
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代表者からのメッセージ
希望の光の代表理事、山家ヤスエは次のように述べています。「私たちは、日本に暮らす外国ルーツの子どもたちが直面するさまざまな壁を取り払い、学びと未来の選択肢を広げることに全力を注いでいます。地域の学校や保護者、行政、企業と協力し、誰一人取り残さない学びを実現するために努力してまいります。」
まとめ
希望の光の活動は、多文化共生の推進にも寄与しています。彼らの努力によって、多くの若者が自らの力で未来を描けるようになっています。地域の皆様の温かい支援が、彼らの未来を大きく変えることができるのです。ぜひ、共に進学支援の輪を広げていきましょう。