地域と共に歩む認知症ケアの新たな取り組み
愛知県常滑市に位置する「愛の家グループホーム」は、4月10日(木)に地域清掃ボランティア活動を実施しました。この活動は、株式会社メディカル・ケア・サービスが運営する5つの事業所が協力して行ったもので、今回は18名の参加者が清掃活動に取り組みました。
認知症共生社会を目指して
このボランティア活動の最大の目的は、認知症の方々が地域で自分らしく生きていける環境の実現です。これまでにも常滑市や弥富市、知多市で計4回の清掃イベントが行われ、地域とのつながりを深めています。具体的には、「カフェ・これでいいのだ」といった認知症カフェの運営や、スクールガイドを通じた地域参加の促進を行っています。このような取り組みを通じて、認知症についての理解を深めてもらい、地域住民に「認知症になっても自分らしく暮らせる」というメッセージを届けることが期待されています。
清掃ボランティアの概要
今回のボランティア活動は、名古屋鉄道常滑駅周辺で実施されました。参加者はご利用者8名、スタッフ10名の合計18名。約1時間、周辺のゴミ拾いや清掃を行い、「地域に恩返しする」という気持ちを持って作業に取り組みました。この活動を通して、多くの地域の方々から感謝の言葉が寄せられ、「ありがとう」と声をかけられる場面が多く見受けられました。ご利用者からは「私たちの暮らしを見守ってくれる人がいると感じた」との感想があり、認知症の方自身が地域に貢献できることが、自己肯定感を高める一因となっています。
ボランティア発案者の想い
「愛の家グループホームとこなめ」のユニットリーダー、甲斐さんはこの活動の発案者です。彼は「認知症の方々は日常生活の中で自信を失っていることが多い。だからこそ、社会参加が大切だ」と語ります。最初は市民活動団体を探しましたが、断られることが多く、自らボランティア活動を企画することにしました。不安もあったものの、地域の方々との交流を通じて多くの前向きな反応を得て、活動を続けています。
これからの展望
「今後も、さらに活動の幅を広げていきたい」と甲斐さんは意気込みを語ります。地域に参加を呼びかけ、認知症についての意識を高め、共生社会の実現を目指します。このような取り組みは、単なる清掃活動にとどまらず、認知症の方々が自分の自信を取り戻し、地域とともに歩む大切な一歩となることでしょう。
メディカル・ケア・サービスについて
メディカル・ケア・サービスは1999年に設立され、現在、全国に360以上の介護事業所を運営しています。「認知症を超える」というブランドメッセージの下、認知症のある方々が当たり前に暮らせる社会を築くことを目指しています。詳しくは
こちらをご覧ください。
愛の家グループホームの活動を知り、地域に目を向けるきっかけにしていただければ幸いです。