名古屋市西区の菓子メーカーが集まる「客相Meetup vol.2」
2025年9月12日、名古屋市西区に位置する「株式会社meito」で、春日井製菓株式会社を含む5つのお菓子メーカーが共催する「客相Meetup vol.2」が開催されました。このイベントは、昨年の「おかしなハロウィンwith西区の仲間たち」を契機に生まれたもので、顧客相談室の担当者やその業務に興味を持つ社員たちが一堂に会する学びの場となっています。
今回のMeetupには、春日井製菓をはじめ、meito、共親製菓、安部製菓、カクダイ製菓、堀商店、さらに名古屋市西区役所の代表者たちも加わり、合計22名が参加しました。各社は顧客対応におけるリアルな状況や工夫を互いにシェアし、貴重な学びの機会を提供しました。
お客様相談室の役割と兼務の難しさ
参加企業の大半では、お客様相談室の専任担当を置くことが難しい状況が見受けられました。具体的には、6社中5社が顧客相談業務と他の部署(例えば総務や品質管理、営業支援など)との兼務を行っていました。この場合、兼務なために他業務をこなしつつ、お客様からの突然の電話対応が求められます。そのため、マニュアルを整備したり研修を行う時間もなかなか取れず、いかに顧客満足度を高める対応を実現するかという課題に直面しています。
より良い顧客体験の提供を目指して
今回のMeetupでは、参加者たちが「兼務ならではの悩みや工夫」について意見を交わすことがメインテーマとなりました。これにより、同業界、異業界を問わず多くの有用な学びを得ることができたのです。
若菜市長や西区役所からも職員が視察に訪れ、地域の経済活性化やより良い顧客体験の提供への意識が高まっています。特に、参加者同士のディスカッションを通じて、実践的なノウハウが得られる点が印象的でした。イベントの形式も、第1回目とは異なり、講演を「聞く」だけでなく、お互いに質問しあいながら「学び合う」スタイルに進化しています。
実践的なワークショップの実施
今回のMeetupの特徴の一つは、参加者たちが自分たちの実務に役立つ「明日から使えるメソッド」を実践するためのグループワークを行ったことです。テーマは「お悩みを皆で考えよう!明日からちょっとだけ電話を取ることに自信が持てる」で、実際のクレーム応対をスマートフォンで撮影し、皆でフィードバックし合いました。
このような実践的なグループワークを通じて、参加者たちはクレーム対応の改善点を認識し、実際の業務で役立つスキルを得ることができたのです。実際、シミュレーションを行ったグループの中には、これにより顧客対応に劇的な改善が見られるところもありました。
各社の参加者による現場の声
それぞれの企業からは、参加意義や気づきが多く語られました。たとえば、カクダイ製菓の代表者は「他社の対応や連携方法の違いを知ることができたのは貴重な経験」と語り、他の企業の事例を参考にすることで自社の仕組みを見直す機会になったとのこと。
また、安部製菓から参加したスタッフは「他社の取り組みを聞くことができ、自社の課題に向き合うヒントが得られた」と感想を述べ、業務に対する前向きさを改めて感じたようです。
最後に、春日井製菓の田中克典さんは、このMeetupの意義について「地域の連携を深めることで、単なる勉強会にとどまらず、質の高い顧客体験の提供につながると確信しています」とまとめています。今後もこのような取り組みを通じて地域企業の連携や成長が期待されることでしょう。