訪問看護を進化させる新機能『iBow』で地域医療の質向上へ
訪問看護専用電子カルテ『iBow(アイボウ)』が新たに「みなし訪問看護」に対応し、地域医療に新たな風を吹き込もうとしています。2025年からの導入に向け、株式会社eWeLLが提唱するこの機能は、高齢化社会における在宅医療の質や効率を向上させるための重要な一歩です。
日本の医療の転換期が到来
日本の医療は、団塊の世代が後期高齢者となる2025年や、高齢者人口がピークを迎える2040年に向けて、制度的にも経営的にも大きく変わろうとしています。厚生労働省が推進する「地域医療構想」に基づき、医療資源の適正な配分が求められています。急性期病床の過剰傾向から、医療の効率化を図るためには、看護師等の人的リソースの再配置が非常に重要になります。
急性期医療が最も手厚い配置基準=「7対1入院基本料」を維持することが難しくなっている現在、多くの病院が病床数を削減したり、地域包括ケア病棟へと転換せざるを得ないという状況にあります。これは、慢性期医療の拡大や看護専門職の新たな活躍の場を模索する重要な転換点でもあります。
みなし訪問看護が創出する新たな機会
地域医療にシフトする中で、「病院完結型」から「地域完結型」へと進化する医療システムにおいて、在宅で療養する重度患者が増加しています。この結果、訪問看護の供給不足が深刻な問題となっており、医療機関の直接提供する「みなし訪問看護」が注目されています。
みなし訪問看護とは、医療機関に所属する看護師が、地域を訪問して医療サービスを提供できます。これにより、病院での看護の質を維持しつつ、地域における医療提供体制を支えることが出来ます。今後、みなし訪問看護の需要は著しく高まり、医療機関が「雇用の維持と職能の活用」に繋げる一方、地域の患者にも高い医療の受け皿を提供する重要な役割を果たします。
iBowがもたらす新機能
新たに追加された「みなし訪問看護」に対応する機能は、訪問看護を実施するために必要なサービス提供票の自動生成が可能です。特別な操作は不要で、事業所設定を「みなし指定」にするだけで、通常の入力内容が自動的に変換されて出力されます。これにより、訪問看護を効率的に行うことが可能となり、看護師の業務負担を軽減します。
また、iBowは全国3,300以上のステーションで利用されており、その機能性は多彩です。医療や介護の複雑な制度に特化した設計で、どの端末からでもアクセスできるため、場所を選ばずに情報を入力・確認できます。記録はリアルタイムで共有されるため、訪問看護ステーション全体で現在の状況を把握しやすくなります。
2040年を見据えた医療の提供体制に向けて
eWeLLは、2040年を見据えた医療提供体制の確立を目指しています。みなし訪問看護の導入により、地域全体の医療資源の最適化を図り、慢性期医療を包括的に支え続ける努力をしています。私たちは、これからも変化を捉えながら、「在宅医療のプラットフォーマー」として、分野全体のデジタル化(DX)を推進していく所存です。
これにより、質の高い医療を提供し、地域医療の充実に寄与していきます。私たちの目指す未来に向け、皆様のサポートをご期待ください。