国際的な人材育成で人手不足を克服するダイセー倉庫運輸の挑戦

ダイセー倉庫運輸の外国人Crewの取り組み

愛知県に本社を構えるダイセー倉庫運輸株式会社は、物流業界の慢性的な人手不足に立ち向かうため、外国人Crewの採用に積極的に取り組んでいます。2022年から技能実習生を中心に計23名の外国人Crewを採用しており、定着率は驚異の91.3%という高い水準を記録しています。この数字は、企業の努力とサポートの賜物です。

外国人Crewの採用と育成の姿勢

ダイセー倉庫運輸は、外国人Crewを支援するための専任のグローバル人事担当者、牧野さんを配置し、2025年7月にはより一層の支援体制を整える方針です。入社初期には3週間の集合教育を実施し、安全教育や日本語コミュニケーション、基本的な作業動作を体系的に学ぶことで、現場で迅速な戦力化を図っています。

具体的には、通院や役所手続きに同行する生活支援をはじめ、会社契約のアパートを提供。また、定期的な面談や交流イベントを通じて、日本人Crewと外国人Crewのコミュニケーションの橋渡しを行っています。

このような取り組みにより、日本語が母国語でない外国人Crewでも安心して働ける環境が整えられています。人数が増えるにつれ、適切なコミュニケーションも重要な課題となりますが、日本人スタッフにも傾聴の姿勢が求められるようになり、互いの信頼関係が強化されています。

外国人Crew社宅でのホームパーティーの様子

マインさんの成長ストーリー

技能実習生として2022年に来日したマインさんは、来日前は日本語能力試験N5の資格も持っていませんでしたが、就業の合間に毎日4時間以上の学習を続けてきました。最終的には、2025年にN1に合格するまでに成長しています。業務経験を広げるために自ら異動を希望し、実現させるなど、積極的な姿勢でキャリアを築いています。

「日本人Crewともっとスムーズに話せるようになり、将来は外国人Crewのリーダーとして、みんなを引っ張っていける存在になりたい」と、自らの将来像を描く彼女の言葉は、ダイセー倉庫運輸の支援の成果を如実に示しています。

未来に向けた新たな展望

同社は、今後さらなる多様化を進めるために、ベトナムの大学生を対象としたインターンシッププログラムの受け入れも考えています。この新しい取り組みによって、国際的な経験を持つ人材の採用の幅を広げることで、さらなる成長を目指しています。

ダイセー倉庫運輸株式会社は、物流業界の未来を支える重要な役割を果たす企業として、グローバルな視点から新しい人材を育成し、多彩な環境を整えることで、長期的な発展を追求しています。今後も、彼らの取り組みに注目が集まります。