愛知の建設テック企業mBiRSが挑戦するインフラ管理の未来
近年、私たちの社会は、様々なインフラの老朽化と管理の効率化が喫緊の課題となっています。特に、埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故は、地下に埋設された老朽化した下水道管が原因であることが報告され、インフラ管理の重要性が再認識されています。これに対し、愛知県名古屋市を拠点とする株式会社mBiRS(エムバース)が、革新的な取り組みをスタートさせました。
「ジオマッパー」の実証実験
mBiRSは、「GeoMappAR(ジオマッパー)」という地下埋設物のマルチ検索プラットフォームの実証実験を愛知県内の自治体で開始しました。このプロジェクトは、地域のインフラ管理者に対するデジタル技術の活用を促進し、業務効率の向上を図ることを目的としています。
実際に豊川市から始まるこのプロジェクトでは、mBiRSが開発した「ジオマッパー」を活用して、下水道に関する施設台帳データをアプリにインポートします。このことで、従来の紙図面を使用する方法と比較して、現場での施設確認がより直感的でスムーズになります。
DPIを活用した効率化
「ジオマッパー」は、最新のICT技術を駆使しており、管理者が現場でスマートフォンを通じて施設データを確認できる仕組みを構築しています。このアプリは特に、インフラ管理者や施工業者の作業負担を軽減し、各種データをスマートに一元管理することが可能です。
継続的な利用と改善へ
今回の実証実験では、職員による継続的なアプリ利用を通じて、実用性や改善点を収集・分析します。これにより、インフラ維持管理のデジタルトランスフォーメーション(DX)の効果を具体化し、業務の効率化を促進することが期待されています。
STATION Aiの役割
加えて、mBiRSは、愛知県が推進するスタートアップ支援プロジェクト「STATION Ai」の一環として活動しています。STATION Aiは、オープンイノベーションを促進し、地域経済のさらなる発展を目指す一大拠点として機能しています。
参加企業は500社を超え、様々な業種の新しいビジネスモデルが次々と生み出されています。mBiRSは、デジタルツイン技術やGIS、AIを駆使し、建設業界における課題解決に取り組み、その一翼を担っています。
「Aichi Startup Battle 2024」への参加
さらに、2025年2月18日にはSTATION Aiにて行われる「Aichi Startup Battle 2024」に参加し、アプリのピッチを行います。このコンテストでは、賞金総額600万円を賭けたビジネスプランが発表され、mBiRSの取り組みが注目されることでしょう。
まとめ
愛知県の地域で進むmBiRSの取り組みは、ただのスタートアップにとどまらず、インフラ管理の形を根本から変える可能性を秘めています。ぜひ今後の展開に注目し、地域のインフラの未来を見守りたいと思います。