豊橋市が公用車にバイオディーゼル燃料を導入し環境保護に貢献

豊橋市が公用車にバイオディーゼル燃料を導入

愛知県豊橋市は、廃食用油を原材料とするバイオディーゼル燃料を混合したＢ５軽油を公用車に導入することを決定しました。この取り組みは、環境保護と地球温暖化対策の一環として進められており、特にごみ収集車46台を含む計67台に使用される予定です。2025年5月から順次、実施に移されます。

環境への配慮

豊橋市は「ゼロカーボンシティとよはし」という目標を掲げ、二酸化炭素（ＣＯ₂）の排出量を実質ゼロにするための施策を強化しています。バイオディーゼル燃料を使用することで、ＣＯ₂削減に向けた具体的な行動を示すことができます。Ｂ５軽油は、軽油に5％以下のバイオディーゼルを混ぜたもので、法律で規定された基準を満たしており、安全性も確認済みです。

豊橋市における導入の経緯

豊橋市では、2024年10月から2025年4月までの間に、Ｂ５軽油を試験的に導入していました。このテストの結果、車両に不具合はなく、供給体制にも問題がないことが確認されたため、本格的な導入が決定されました。この結果から、地元企業サーラエナジーとの連携が強固なものとなっており、豊橋市の環境政策において重要な役割を果たしています。

サーラエナジーの役割

サーラエナジーは、愛知県豊橋市に拠点を持ち、資源のリサイクルと地産地消の仕組みを活用してバイオディーゼル燃料を製造しています。市民から回収した廃食用油やてんぷら油を原料に精製されたこの燃料は、環境に優しい特徴を持っています。この取り組みは、地域資源を最大限に活用した持続可能な形を具現化しています。

バイオディーゼル燃料の利点

バイオディーゼルは、植物から得られる燃料であり、植物自身が大気中のＣＯ₂を光合成によって吸収するため、実質的にカーボンニュートラルです。そのため、燃焼しても新たなＣＯ₂を増加させないという特性から、地球温暖化を防止する取り組みとして注目されています。豊橋市は、実際に年間で235.5キロリットルのバイオディーゼル燃料を使用し、約30トンのＣＯ₂削減を見込んでいます。

地域のメッセージ

今回のＢ５軽油の導入に際し、長坂尚登市長は「資源の地産地消と有効活用を積極的に推進する」と述べています。また、サーラエナジーの北川哲哉東三河支社長は「Ｂ５軽油は環境に優しい燃料であり、地域での利用を促進し、カーボンニュートラルに貢献したい」と強調しました。両者の言葉からは、持続可能な未来に向けた地域の意志が伝わります。