愛知のスタートアップ支援の新たな展開
愛知県名古屋市を拠点とする
株式会社Central Japan Innovation Capital(CJIC)が、シンガポール国立大学(NUS)と基本合意書を締結しました。これは、起業家精神を育成し、スタートアップエコシステムを活性化するための重要なステップです。この協定は、特にディープテックとBtoBをテーマにしたスタートアップ企業への出資と事業支援を目的としており、2025年3月25日をもって正式に締結されました。
NUSエンタープライズの実績
NUS エンタープライズは、数多くのユニコーン企業を育成したことで知られています。その中には、CarousellやPatSnapなどが含まれ、これまでに彼らが育んできたスタートアップの価値は非常に高いものです。特に、シンガポールに拠点を置く
BLOCK71は、11の国際的なアクセラレーターを網羅し、東南アジアへのスムーズな進出を目指す起業家にとっての出発点の役割を果たしています。BLOCK71で育ったスタータップはシンガポールのエコシステムの14%を構成し、総額140億シンガポールドル以上の資金を調達しています。
グローバルなスタートアップエコシステムの構築
CJICとNUSが目指すのは、両地域間における強力なスタートアップエコシステムの構築です。これにより、二国間の協力を一層強化し、次のような取り組みを行うことが合意されました。
- - CJICは、NUS関連のディープテックスタートアップに対して運用資産の最大5%を投資します。
- - イマージョンプログラムを含むインキュベーションプログラムの共同開発と支援が行われます。
- - 関連するスタートアップが日本や東南アジアに進出できるよう支援をします。
- - 互いのイノベーションと企業活動に便益をもたらすコラボレーションの機会を探索します。
このような協力を通じて、CJICはグローバルな社会課題の解決に挑むスタートアップやアカデミアに対し、支援を強める方針です。特にディープテック分野に注力し、大学との連携をもとに地域の発展に貢献することを目指しています。
武田一哉のコメント
CJICの代表取締役、武田一哉氏は、「私たちは大学発のスタートアップ支援を通じて、国際的な製造業が集まる中央日本の発展に寄与しています。NUSとのこの協定をもとに、スタートアップが日本と東南アジアの市場へ展開できるよう、幅広い協力の道を模索していきたい。」とコメントしています。
CJICの投資方針
CJICは、ディープテックの領域において、社会課題解決を目指すスタートアップへの投資と支援を行います。特に、テクノロジー主導で社会問題を解決することを目指す企業が対象です。投資対象は東海地域を中心にしつつ、東海地域に大きな影響を与える可能性のある企業にも目を向けています。
スタートアップの未来
このような新たな協力体制が確立されることで、愛知県内外のスタートアップが恩恵を受けることが期待されます。CJICは、大学、産業界、地域との協力を通じて、持続可能なイノベーションを生み出す環境の構築に寄与することでしょう。特に、シンガポール国立大学のような国際的なパートナーシップを通じて、愛知のスタートアップがグローバルな舞台で活躍する可能性が広がっています。
今後の動向に注目が集まります。