がん教育とマンガ
2025-02-04 12:00:52

「未完成マンガ」で学ぶがん教育 〜中学生向け教材公開〜

がん教育用教材『未完成マンガ』が始動



2024年2月4日、国際的ながんに関する意識を高める日「ワールドキャンサーデー」にあわせて、日本がん・生殖医療学会は中学生向けのがん教育教材『未完成マンガ』を公式サイトで公開しました。このプロジェクトは、三菱UFJフィナンシャル・グループの支援を受けており、教育関係者はもちろんのこと、一般の方々も自由にダウンロード可能です。

中学校のがん教育の重要性



中学校でのがん教育は令和3年度から必修化されましたが、実際に授業を担当する教員からはがんに関する専門性の不足や、授業時間の制限から来る悩みが多く聞かれました。これを受けて、日本がん・生殖医療学会はがんに対する理解だけでなく、生徒たちに心構えを持たせることを目指したオリジナル教材を開発しました。

教材の内容と特徴



『未完成マンガ』は、インプットワーク(知識学習)から始まり、最終的にはアウトプットワーク(体験学習)としてのマンガの制作に至ります。生徒たちはがんになった自分を想像し、「かけられたい言葉」をマンガのセリフとして書き起こすというプロセスを通じて、自分や他人の気持ちを理解するスキルを磨きます。教材には異なるシチュエーションやストーリーのシートが4種類用意されており、生徒が選びやすいように工夫されています。

モデル授業の実施



愛知県愛西市の立田中学校で行われたモデル授業では、生徒たちはがんの基礎知識を学んだ後、真剣な表情で『未完成マンガ』のワークに取り組みました。「がんになった人にどのように声をかけるべきか」を考える場面では、多様な意見が飛び交い、「それぞれの人に伝えてほしい言葉が異なる」といった気づきを得ることができました。

教材の意義と展望



本教材は、ただ知識を学ぶだけでなく、がんがもたらす心理的影響にも目を向ける重要な役割を果たします。さまざまな背景を持つがん患者の思いや感情に対する理解を深めることは、医療従事者だけでなく、その周囲の人々にも重要だからです。

日本全国の中学校で活用してもらえることを目指しているこの教材は、今後、生徒たちが書き込んだマンガ作品を公式サイトで公開するなど、新しい形での広がりを期待されています。

「ワールドキャンサーデー」とは



ワールドキャンサーデーは、2002年に国際対がん連合によって制定された日で、がんに関する意識を高めることを目的としています。この日には、世界各地で様々なイベントが行われます。

日本がん・生殖医療学会の取り組み



日本がん・生殖医療学会は、がん教育の促進、特に女性特有のがんの啓発活動にも力を入れています。より多くの方々にがんのリスクや早期発見の重要性を伝え、理解を深めることが今後の課題です。

この取り組みを通じて、中学生ががん教育を身近に感じ、理解を深めていくことを目指しています。


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