旭川産のお米を全国のこども食堂へ:こどもふるさと便の取り組み
全国のこども食堂やこどもを育てる家庭に向けた支援プロジェクト「こどもふるさと便」が、ネッスー株式会社によって展開されています。このプロジェクトは、ふるさと納税の仕組みを活用し、地域の産品を通じてこどもたちの機会格差を解消することを目指しています。
ネッスー株式会社の取り組み
ネッスー株式会社(東京都世田谷区)は、「こどもふるさと便」を通じて、旭川市と連携し、これまでに累計9.3トンもの旭川産のお米(約11.6万食分)を全国の支援団体や福祉施設に寄贈しました。この活動は、今後も継続され、最終的には100トンの寄贈を目指す予定です。
「こどもふるさと便」は、地域の生産者や農協と協力し、こども食堂や困難を抱える子育て世帯へ地域の特産品を届ける新しいフードバンクのしくみと言えます。この取り組みでは面白いことに、寄附者が地域の特産品を受け取ることができ、同時にこどもたちにも食支援を行うことが可能です。これにより社会貢献が「損がない形」で実現されるのです。
今後、2024年には北海道旭川市が正式にこの取り組みに加わり、全国幅広い地域の支援団体と連携してさらに多くのこどもたちをサポートする予定です。
寄贈先の広がり
これまでの寄贈先は、東京都をはじめ、神奈川、埼玉、千葉、大阪、愛知などの都市から、北海道や沖縄を含む地方にも及びました。寄贈されたお米は、こども食堂での食材提供や、フードパントリー活動で利用されています。特に沖縄県のこども食堂では、直接お米が届けられ、子どもたちの笑顔を生み出しています。
寄贈の際に寄せられた声には、「お米は本当にありがたい」という感謝の言葉が多く、子どもたちにとっても地域の特産品を味わう貴重な機会となっていることが伺えます。例えば、ある子どもが「北海道のお米って、こんなにおいしいんだね!」と笑顔で話す様子は、参加企業としても嬉しい瞬間です。
未来への展望
同プロジェクトの代表取締役である木戸優起氏は、最近の物価高により支援を必要とする家庭が増加している現状についても言及しています。物資や食材の寄贈が減る中で、お米は特に安定供給が求められており、その重要性を強調しました。
ネッスー株式会社と旭川市は、今後も協力を続け、全国47都道府県へのお米の寄贈を進めるとのことです。寄附の輪を広げることで、こどもたちの食生活を継続的に支援していく考えです。
また、2025年には寄附者が応援品の届け先を指定できる専用ポータルサイトの開設を予定しており、寄附者の意思がよりはっきりと反映される仕組みが整う見込みです。これにより、地域貢献のさらなる促進が期待されています。
まとめ
ネッスー株式会社の「こどもふるさと便」は、寄附者、地域の生産者、支援を受けるこどもたちの三者の利益を一致させる新しい形の社会貢献です。地域の特産品を通じて、こどもたちの健康的な食生活を支え、彼らの未来を明るくする取り組みとして、今後の展開にも目が離せません。食支援における新たな波を自らも体感してみたい方は、公式サイトをチェックしてみてください。