豊橋市の多言語対応強化
豊橋市では2025年4月から、外国人市民へのサービスを一層強化するために、「多言語指差しコミュニケーションボード」を導入します。この取り組みは、市内在住の外国人が80カ国以上、約2万人いる中で、日常的に市役所を訪れる外国人市民のニーズに応えるものです。
新しいボードの導入
今まで通訳職員に頼ることが多かったコミュニケーションを、各窓口の職員が自ら行えるようにするため、豊橋市は関連部署と協力しボードを作成しました。ボードは実際に市役所で使用する窓口職員の意見を取り入れ、分かりやすい内容とレイアウトが考案されています。2024年6月からの話し合いを経て、通訳職員からもフィードバックを得ることで、実際に外国人市民が使う際に役立つ形に仕上がっています。
今後も職員間で定期的なコミュニケーションを行い、ボードの内容を適宜見直し、改善を続けていく方針です。
利用者の声
実際にボードを使用した職員からは、次のような声が寄せられています。通訳職員は、「案内所からの呼び出しが減少し、スムーズに対応できるようになった」と嬉しそうに述べています。また、資産税課の窓口職員は、「ボードを利用することで、必要な証明の内容をより簡単に確認できるようになり、手続きが短縮されたと感じている」とコメント。案内所の職員も、「ボードを使うことで、外国人市民と直接的なコミュニケーションが取れるようになった」と感じているようです。
多言語指差しコミュニケーションボードの詳細
このボードは、次の窓口に設置されます:
- - 東館および西館案内所(館内の案内や用件の確認)
- - 資産税課(証明書発行に関する質問)
対応言語は、ポルトガル語、タガログ語、英語、ベトナム語、インドネシア語の5つで、全てのボードには日本語または「やさしい日本語」が併記されます。
生活マナーマニュアルの配布
また、豊橋市では、日本での生活ルールやマナーについてまとめた「外国人市民のための生活マナーマニュアル」も提供します。このマニュアルには、日本の一般的なマナーや行政の連絡先、外国人相談窓口の情報が掲載されており、外国人市民が安心して生活を始められる内容になっています。マニュアルは市役所で無料配布しており、ウェブサイトからもダウンロード可能です。
マニュアルの配布場所
対応言語
- - やさしい日本語、ポルトガル語、タガログ語、英語、ベトナム語、インドネシア語
URL
やさしい日本語とは?
「やさしい日本語」は、誰にでも理解しやすく情報を伝える手段として、阪神・淡路大震災以降に発展しました。この言葉は、外国人だけでなく子ども、高齢者、障害者など、多様な人々に配慮したコミュニケーションの形であり、国家の重要なサービスとして認識されています。豊橋市の多言語対応の強化は、外国人市民が地域社会に溶け込み、快適に生活するための大きな一歩と言えます。