テクノアと東海理化 Smart Craftの新たな協力体制
2023年5月1日、株式会社テクノアが、東海理化 Smart Craftとの販売協力を発表しました。両社は、特にプレス加工向けのソフトウェアに焦点を当て、より効率的で高精度な製造プロセスを実現するための新たな取り組みを開始します。
プレス加工の課題解決へ向けた連携
テクノアは、岐阜大学地域連携スマート金型技術研究センターと東海理化の共同で、無線通信モジュールを用いたプレス加工専用ソフトウェアの開発に取り組んできました。この新しい技術により、金型内部の圧力異常を即座に検知することが可能となり、従来の技術的限界を乗り越えることに成功しました。これまで、データ取得の頻度は毎秒数十回であり、微細な異常を見逃す危険がありましたが、今回の開発では毎秒1,000回まで向上しました。
この改善により、製品不良や金型の破損といった深刻な問題に根本からアプローチすることができます。リアルタイムで得られたデータは自動的にプレス機へフィードバックされ、加工条件の最適化や緊急停止も可能になります。結果として、不良品の発生率は低下し、金型の損傷リスクも大幅に減少します。
販売協力の具体的な展開
テクノアと東海理化 Smart Craftは、この新しいソフトウェアを中小製造業を中心に展開するための販売協力体制を築きました。初めての共同出展は、2024年11月に行われる『未来モノづくり国際EXPO2024』で予定されており、多くの注目を集めることが期待されています。
両社の協力により、革新的なモノづくりソリューションが提供されることになるでしょう。これにより、製造業の生産性向上や効率的な運営が図られ、さらには地域経済全体の活性化にも寄与することが期待されます。
企業の背景と今後の展望
テクノアは1985年に設立され、医療機関やECサイト向けのソフトウェアを提供するなど、幅広い業務展開をしています。企業理念は「縁があった企業や人々を幸せにする」としており、今後もその理念に従って、DXの実現を目指す企業へと成長していくことでしょう。
一方、東海理化 Smart Craftは2022年に設立され、技術革新を源にした新しいサービス提供を目指しています。両社が手を組むことにより、製造業界でのパラダイムシフトを引き起こす可能性があります。
今後もこの協力体制がどのように展開されていくのか、両社の新しい取り組みに注目が集まります。テクノアと東海理化 Smart Craftの連携がもたらす革新は、中小製造業にとって非常に重要な一歩となるでしょう。