同朋大学の宮地菜穂子准教授が開発に携わったアプリ「きずなコネット」が、2025年度のグッドデザイン賞を受賞しました。この受賞は、社会的養護経験者を支援する重要なツールとしての「きずなコネット」の貢献を評価された結果です。
グッドデザイン賞とは?
グッドデザイン賞は、日本国内におけるデザインの総合的な評価を行う制度として、60年以上の歴史を持っています。この賞は「Gマーク」としても知られ、デザインが私たちの暮らしや社会にどのように影響を与えるかを評価し、さらなる改善を図る役割を果たしています。アプリや商品だけでなく、サービスデザインや空間デザインにもその対象は広がり、より良い社会の実現を目指しています。
「きずなコネット」の役割
「きずなコネット」は、社会的養護経験者が過去の経験と支援者とのつながりを保持できるように設計されたアプリです。多くの方々が、施設や里親からの支援が途切れてしまうことが現実としてあります。このアプリは、養護経験者と、彼らの子ども時代を知る支援者を安全に結びつけ、地域の社会資源を活用しながら自立支援を行う目的で開発されています。
このプロジェクトは、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の社会技術研究開発センターがリードするプログラムの一環で、SDGsの実現に向けた重要な取り組みとして位置付けられています。これにより、社会の孤立や孤独を防ぎ、さらなる社会的ネットワークの構築を強化するきっかけとなります。
GOOD DESIGN EXHIBITION 2025の開催
受賞を記念して、2025年11月1日(土)から11月5日(水)まで、東京・六本木の東京ミッドタウンにおいて「GOOD DESIGN EXHIBITION 2025」が開催される予定です。この展覧会では、受賞作品が一堂に会し、「きずなコネット」も出展されます。この機会に、多くの人々にアプリの存在とその重要性を知ってもらうことが期待されています。
社会福祉学科の学び
同朋大学の社会福祉学科では、少子化や格差のような現代的な問題に取り組むための専門知識と人間力の両方を養う教育が行われています。特に、社会福祉専攻では実習やフィールドワークを通じて実践的スキルを身につけ、多様な社会問題に対処できる人材を育成しています。
宮地准教授は、子ども家庭福祉の分野で特に社会的養護における発達支援に従事しており、治療的支援や自立支援の重要性にも焦点を当てています。彼女の研究は、全ての子どもたちが安全で安心できる環境で育つことを目指し、社会づくりの貢献を目指しています。
オープンキャンパスのご案内
同朋大学では、12月13日(土)にオープンキャンパスが開催されます。この機会に大学の教育内容や施設、各種プログラムに直接触れることができる貴重なチャンスです。
詳細な情報は、同朋大学の公式サイトをご覧ください。
まとめ
「きずなコネット」は、社会的養護経験者が必要な支援へアクセスできる新しい手段として、今後多くの方々に利用されていくことでしょう。デザインも含め、教育・福祉分野における同朋大学の取り組みにぜひ注目していきたいと思います。