クラッソーネが鳥取県日吉津村との連携協定を締結
株式会社クラッソーネは、解体工事のDXプラットフォームを運営しており、このたび鳥取県日吉津村と連携協定を結びました。この協定は、全国的な社会問題である空き家問題への取り組みの一環として、安全かつ安心な地域づくりを目指すものです。
空き家問題の現状と日吉津村の取り組み
近年、空き家の増加が深刻な社会課題となっています。2023年の総務省の調査によると、全国の空き家数は900万件を超え、空き家率は過去最高の13.8%に達しています。鳥取県内の空き家も4万1300戸にのぼりますが、日吉津村でも30棟の空き家が現存しています。
日吉津村は地域活性化のため、毎年空き家所有者に対して「移住定住促進に関するアンケート」を実施しており、土地の利活用を進めています。4月には新しい条例を施行し、空き家に関する対策をさらに強化する予定です。しかし、相続や遠方移住者にとって空き家の管理や処分は大きな課題であり、これに対して村の支援は限られていました。
クラッソーネのソリューション
クラッソーネは、全国2200社以上の解体工事会社とマッチングを行うサービスを提供しており、累計16万件の実績があります。特に、空き家対策のために開発した「すまいの終活ナビ」と呼ばれるポータルサイトが注目されています。このサイトでは、解体費用や土地の売却査定を無料でシミュレーションでき、空き家所有者にとって便利な情報源となっています。
また、クラッソーネは「お困り空き家の連絡フォーム」などの新たな取り組みも進めており、地元住民が近隣の空き家の問題を報告できる仕組みを導入しています。これにより、地域全体での対応が可能となり、迅速な改善が期待されます。
連携協定の意義
今回の連携により、日吉津村とクラッソーネは互いの強みを生かし合いながら、空き家の適正管理に向けた取り組みを進めます。村が持つ土地資源の活用を進めるとともに、地域の問題解決に向けて協力し合う姿勢が重要です。
日吉津村長の中田達彦氏は「新築住宅の建設が進む中、空き家の利活用は地域にとって重要な課題」と語り、各人が空き家問題に対処するきっかけとなることを期待しています。一方、クラッソーネの川口哲平CEOは、空き家問題の解決には自治体と民間の協力が不可欠であるとし、日吉津村との連携によって地域住民が安心して暮らせる環境づくりを目指す考えを示しました。
今後の展望
今後、日吉津村とクラッソーネは、空き家の適正管理とその利活用を促進するため、さまざまな施策を展開していく予定です。地域に根ざした信頼関係を築くことで、さらなる発展を遂げられるよう努めていくとしています。日吉津村のモデルケースが他の自治体にも広がり、空き家問題の解消に寄与することが期待されます。
日吉津村とクラッソーネの連携が、全国の空き家問題解決の一助となることを願ってやみません。