ワイヤレス給電技術の新たな一歩
このたび、株式会社ビー・アンド・プラス(通称B&PLUS)が、アメリカのワイヤレス給電のエキスパート企業であるPowercast Corporationと営業・技術の連携を開始しました。この提携は、2025年5月に合意されたもので、国内市場でのワイヤレス給電の発展を目指しています。
B&PLUSとPowercastの役割
B&PLUSは、埼玉県に本社を置くワイヤレス給電専業メーカーで、開発・製造を通じて様々な分野に向けたさまざまなワイヤレス給電製品を提供しています。電磁誘導、電界結合、マイクロ波という三つの技術領域の開発を進めていますが、その中でも特にマイクロ波技術においては、Powercastとの提携がカギとなるでしょう。
Powercast Corporationは、ペンシルベニア州ピッツバーグに本社を置き、短距離から長距離のワイヤレス給電ソリューションをワンストップで提供する企業です。300件以上の特許を保持し、その技術力は業界内でも高く評価されています。実際、彼らは CES SHOWをはじめとする多くの賞を受賞して来ました。
B&PLUSの代表である亀田篤志社長は、「このパートナーシップは、私たちの技術力をもって日本市場へのアプローチを強化するものです。両社の知識を活用することで、新たな顧客基盤の開拓と製品の多様化が期待できます。」と語っています。
新しい技術の開発と市場展開
国内におけるワイヤレス給電技術の普及には、915MHz帯の周波数の使用が主流なアメリカとは異なり、日本の電波法に則った920MHzの開発が必要です。Powercastはこの技術の国内認証を取得するために、開発を進めるとしています。
ワイヤレス給電ショールームは埼玉県さいたま市にあり、ここでは電動自転車やキックボード向けの充電システムに加え、様々な分野で活用されるワイヤレス給電のデモが行われています。最近、新しくPowercastのマイクロ波技術を用いたデモ機も設置され、多様な技術力を展示しています。
このショールームでは、一般の方々が訪れることができるオープンショールームや、定期的に技術体験会も開催されており、地域の方々にとっても身近に感じられる環境が整っています。これにより、ワイヤレス給電技術への理解が促進され、さらなる技術進化が加速することが期待されています。
次なるステップに向けて
B&PLUSは、リーンスタートアップ手法を用いて試作開発を進めることで、様々なパートナー企業との連携強化を図り、新たな未来の構築に取り組んでいます。ワイヤレス給電がより日常生活に浸透することで、私たちのライフスタイルにも革新がもたらされるかもしれません。
この提携によって、ワイヤレス給電技術は新しい時代を迎えることとなります。今後の進展に是非ご注目ください。