「わくわくAI探検隊」とは
愛知県半田市に本社を置く株式会社ミツカンが、営業本部の社員を対象に新たに設立した社内コミュニティ「わくわくAI探検隊」。この組織は、生成AIを学び・探求することを目的としており、楽しくて気軽に参加できることが強調されています。理念として「楽しく・気軽に・ともに学ぶ」を掲げ、特に営業職の社員が主体となって企画や運営を行うボトムアップ型の取り組みが魅力です。
活動の概要
「わくわくAI探検隊」は、2025年9月にスタート。業務効率化や生産性向上を目指し、全国の営業本部社員が生成AIを気軽に学べる場を提供しています。オンライン中心での活動なので、場所やスキルに関わらず誰でも参加できるのが特徴。社員同士で学び合いながら、実際の業務に役立つスキルを習得することができます。
特徴と活動内容
この社内コミュニティにはいくつかの特筆すべき特徴があります。
- - 参加条件: 年齢や経験を問わず手挙げ式で部員を募集。
- - 自主企画: 営業本部とデジタル推進部の社員による自主的な企画運営。
- - 業務に即した内容設計: 営業現場での生成AIの活用を意識したプログラム。
- - 業務時間内の活動: 社員が参加しやすい環境を整えています。
主な活動は、勉強会やワークショップ、さらには社外との交流を含む多様な形で展開されます。また、Teamsを使った情報共有プラットフォームを設け、活用事例や相談ができるようにしています。
立ち上げの背景
「わくわくAI探検隊」の立ち上げには、営業本部での生成AI活用に関する意識の変化が影響しています。2024年度からモデル支店を決定し、支店単位で生成AI活用を進める中で、「興味を持った人が自発的に学ぶこと」が全体での活用速度を向上させるポイントだと気づきました。このため、2025年度には全国の営業社員へと広がる形で部活動が発足しました。AIの活用は個人ではなかなか続けられませんが、「仲間と一緒に学ぶ」ことで楽しみながら続けられるという思いが込められています。
入部者の反応
当初の「生成AI部」という名称は、メンバーが愛着を感じられるようにとの理由から「わくわくAI探検隊」に変更されました。初めの段階から8割以上の支店・部署から応募があり、最終的には約70名と、多くの社員が参加しています。特に初心者のメンバーも多く、それぞれのペースで学びを進めていく様子は魅力的です。
初期活動の内容
この段階では、生成AIの基本を広く学ぶことが目的で、文章生成や画像生成を体験するワークショップを実施。例えば、支店対抗のロゴ作成企画など、身近なテーマでAIの仕組みや使い方を学びました。この他、自分たちの活動キャラクターを決めるコンテストでは、生成AIを使ったデザイン案が多数登場。試行錯誤する過程がメンバーにとって大きな学びとなりました。
本入部後は、全国の部員が集う「秋期講習」が実施されます。このプログラムでは、座学やワークショップを通じて学びを深め、特に「ひなまつりレシピバトルロワイヤル」といったアイデアセッションが盛況でした。この場での共同作業を通じて、生成AIの新しい活用法や販促企画に対するアイデアを生み出しています。
参加者の声
株式会社Mizkan営業本部長の鈴木亘氏は、今後のビジネスにおけるAIの重要性について言及しました。「AIを使うこと自体が重要なのではなく、いかに使いこなすかがポイントです。常に新しい発想で取り組むことが求められます」と語っています。
このように「わくわくAI探検隊」は、社内の風土を取り入れたユニークな部活動として、生成AIの活用を模索する社員たちに新たな可能性を提供しています。