ZIPAIRの挑戦
2025-07-17 12:43:29

ZIPAIRが目指す航空業界のカーボンニュートラリティとサステナビリティへの挑戦

ZIPAIRが目指す航空業界のカーボンニュートラリティとサステナビリティへの挑戦



近年、環境問題に対する関心が高まる中、航空業界でもその影響が色濃く見られています。中でも株式会社ZIPAIR Tokyoは、従来の航空業界の枠を超えた新しい価値を提案する企業です。今回は、同社がISO 14068-1に基づくカーボンニュートラリティの第三者認証を取得し、持続可能な航空サービスを目指す取り組みについて深掘りします。

1. ZIPAIRの理念「NEW BASIC」


ZIPAIRは、日本航空(JAL)グループに属し、2018年に設立された中長距離LCCです。同社が掲げる「NEW BASIC」は、より良いサービスと経済性の両立を目指す新たな航空キャリアの形を示しています。この理念の下、エアラインとしての役割を果たしつつ、環境負荷を軽減するために様々な取り組みを行っています。具体的には、設立当初から再生プラスチック製のカトラリーや紙製容器の導入を進めており、脱プラスチックを実践しています。

2. CO₂削減と事業成長の両立


ZIPAIRでは「エアラインとして何ができるか」を常に考えています。CO₂排出の削減は難しい課題ですが、同社はJ-クレジットなどを活用した排出量のオフセットを手掛けてきました。その中で、カーボンニュートラリティ認証取得のために設定された「排出原単位」という基準が大きな決め手となりました。この指標は、運航効率を高めつつCO₂削減を実現するための鍵です。飛行機を運休するのは簡単ですが、それでは社会に提供すべき価値が失われてしまいます。

3. エスプールブルードットグリーンとの連携


ISO 14068-1:2023の認証取得に向けて、ZIPAIRはエスプールブルードットグリーンに支援を依頼しました。この企業は、実績豊富で伴走型の質の高い支援を提供しています。ZIPAIRは、同社の知識や具体的な提案が、自社の理解を深める助けになったと感じています。この支援を通じて、CO₂削減に向けた実効性のある方法を一緒に考えることができたことが、成功の要因の一つといえます。

4. 認証取得の成果と今後の計画


現在、ZIPAIRはカーボンニュートラリティの達成に至っていないものの、認証取得を通じて社内での「道筋」と「共通認識」が明確になりました。益々高まる環境意識の中で、排出原単位の削減を進めながら、事業成長とコスト削減を両立させることが期待されています。実際、路線ごとの排出原単位を算定したところ、以前から収益性に課題があった路線とCO₂排出効率が悪い路線が一致していたことが判明し、さらなる効率化へ向けた戦略が見えてきました。

5. 持続可能な航空サービスを目指して


持続可能な航空燃料(SAF)の導入など、次なる打ち手も考えています。流通量が限られている中、適切なカーボン・クレジットの活用や、短期的なCO₂排出量の削減を意識して、持続可能な航空サービスの構築へ向けた努力を続けていきます。旅行業界、特に航空業界の未来は、サステナビリティにかかっていると言えます。ZIPAIRがこの分野で先駆的な役割を担い、他の企業への影響も期待されます。

株式会社ZIPAIR Tokyoが取り組むカーボンニュートラリティへの挑戦は、航空業界全体を変える可能性を秘めています。持続可能な未来を情熱をもって目指す同社の姿勢に、私たちも注目していきたいと思います。


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