アルテリアが推進する新たな国際光海底ケーブルプロジェクト
アルテリア・ネットワークス株式会社は、日本とシンガポールをつなぐ国際光海底ケーブル「Asia United Gateway East(以下、AUG East)」プロジェクトに参画することを発表しました。このプロジェクトは、最近のAIやクラウドサービスの急成長により増加するデータトラフィックに対応するため、各国を連結する光ファイバーを敷設する壮大な取り組みです。
プロジェクトの概要と目的
「AUG East」は、日本から韓国、台湾、フィリピン、マレーシア、ブルネイ、インドネシアを経由し、シンガポールを結ぶ総延長8,900kmの光海底ケーブルです。国際的なデータの需要が高まる中、このプロジェクトは、日本とシンガポール間の通信回線を大容量化し、低遅延化を実現します。また、既存の海底ケーブルシステムを補完し、自然災害時の通信インフラの多様化にも寄与することが期待されています。
プロジェクトを推進するコンソーシアムには、米国のMicrosoftやAWS、シンガポールのSingtel、台湾のChunghwa Telecom、韓国のDreamline、フィリピンのGlobe Telecom、マレーシアのTelekom Malaysia、ブルネイのUnified National Networksが参加しており、日本側のシステム設計や建設はNECが担当します。
高度な技術と未来の展望
設計には最新の光伝送技術が採用されており、これにより数百万本の超高解像度動画を同時にストリーミングできる広い帯域幅を実現します。近年、特にAIアプリケーションの普及が進んでいるアジア地域では、企業がデジタル技術や生成AI技術に投資する流れが加速しています。この光海底ケーブルは、低遅延で信頼性の高いデータ通信を求める消費者や企業のニーズに応える重要なインフラと言えるでしょう。
アルテリアの取り組み
さらに、アルテリアはこのプロジェクトの日本側の陸揚局を新たに建設し、これを通じてシンガポールと日本の主要データセンターを接続する国際回線を提供します。これにより、関東エリアを起点に、東京、名古屋、大阪、福岡など、全国の主要地域に低遅延で高品質な専用線サービス「ダイナイーサ」を短納期で供給することが可能となります。
このプロジェクトは、2025年度に初年度を迎える新中期経営計画「NEXT2030」の一環にも位置づけられ、国際通信と国内ネットワークのシームレスな接続を通じて、さまざまなお客様のニーズに応え続ける意義深い挑戦です。
まとめ
アルテリアは、今後もこのような国際的な取り組みを通じて次世代通信インフラの発展に貢献していく考えです。持続可能な世界の実現に向けて、独自に構築したネットワークを活用し、世界中に新しい価値を提供し続けます。これからの通信の未来に注目が集まる中、我々の生活を支える基盤のさらなる進化に期待が高まります。