最近の研究により、「寿司」は食後の血糖値の上昇を抑える効果があることが判明しました。この研究は、株式会社ゼンショーホールディングス(以下、ゼンショーHD)と京都大学大学院農学研究科によって行われました。本記事では、その研究の概要や結果について詳しくご紹介します。
研究の背景と目的
日本の食文化において、寿司は広く親しまれていますが、健康面での利点についてはあまり知られていない部分も多いです。特に、食後の血糖値のコントロールは、近年重要視されているテーマです。高血糖状態は糖尿病や動脈硬化などの健康リスクを引き起こすため、食事の内容や摂取方法が重要な要素となります。
七月、ゼンショーHDが行ったこの研究では、「炭水化物とたんぱく質の同時摂取が食後血糖値に与える影響」をテーマに、さまざまな食事スタイルの調査が行われました。
研究の方法
29歳以下の健常男女30名を対象に、以下の二つのパターンの食事が提供されました:
また、すし飯の量を半分にした「半シャリ寿司」と「寿司種との摂取順序」との関連性も調査されました。特に、寿司を食べるときの「食べる順番」が血糖値にどのような影響を与えるかが関心の的になっていました。
研究結果
実際の結果として、寿司を摂取した場合、すし飯のみを摂取した場合よりも食後の血糖値が抑制されることがわかりました。特に注目すべきは、炭水化物(すし飯)とたんぱく質(寿司種)の同時摂取が、たんぱく質を先に摂った場合と同じ効果を発揮することが確認された点です。これにより、寿司は食事のスタイルを変えることなく血糖値を抑える助けになると考えられています。
この研究は、寿司が単に日本料理の代表であるだけでなく、その健康効果をも秘めていることを示す新たな証拠として、2025年に開催される日本食品科学工学会にて発表される予定です。
ゼンショーの取り組み
ゼンショーHDでは、食を通じて人類社会への貢献を目指しています。その一環として、食と健康に関する研究を進め、様々な商品開発に取り組んでいます。「ロカボ」認定商品など、健康に配慮したメニューを提供し、より多くの人々に健康的な食生活を提案しています。
専門家の見解
京都大学大学院の林教授は、「日本食では、おかずとご飯を一緒に楽しむスタイルが多く、特に寿司はその代表例です。この研究により、寿司をその形で楽しんでも血糖値のコントロールができることが証明されました。」と述べています。
まとめ
このように、寿司はただの美味しさだけでなく、健康面でも大きな利点を持つ食材であることが確認されました。糖質制限が心配な方でも、賢い選び方や食べ方をすることで、和食をより楽しむことができるでしょう。これからも、寿司を健康的に楽しむための情報発信を続けていきます。