豊橋市に寄附された水循環型手洗いスタンド「ウォッシュ」の注目
豊橋市が新たな地域貢献の一環として水循環型手洗いスタンド「ウォッシュ」を導入しました。これは、2025年4月22日に株式会社商船三井から企業版ふるさと納税として寄附されたものです。この寄附により、豊橋市は手洗いの文化を広げる新しいステップを踏み出すこととなりました。
商船三井は東京都に本社を持つ企業で、自動車運搬船を使用して海外から自動車を三河港に運ぶ重要な役割を果たしています。豊橋市はその港を通じて、32年間も自動車輸入数で日本一を誇っており、商船三井の協力は非常に大きなものです。この寄附に対する感謝の意を示すため、感謝状贈呈式が市役所で行われました。
式では、商船三井名古屋支店の池原修支店長がウォッシュの目録を長坂尚登市長に手渡し、その後長坂市長が感謝状を池原支店長に贈呈しました。長坂市長は、商船三井が三河港の発展に寄与していることに感謝し、ウォッシュを利用することで市内外の小学生が港や水、車に関心を持つ機会をつくれることを期待していると語りました。
池原支店長も、「ウォッシュを通じて、商船三井を知ってもらい、豊橋市との深いつながりを市民に理解してもらえれば」と述べ、寄附による両者の関係強化を希望しました。実際、2024年のデータによれば、商船三井は年間約40隻の自動車運搬船を使い、約2万台の自動車を輸入しているとのことです。
「ウォッシュ」は、商船三井の子会社であるWOTA株式会社が製造したもので、使用済みの水をその場で浄化し、再利用することができる手洗いスタンドです。水の再利用率は驚異の98%で、深紫外線を用いて水質をモニタリングしながら浄化します。このスタンドは電源があればどこでも利用できるため、災害時の被災地でも役立つことが多く、実際に能登半島地震の際にも使用された実績があります。
豊橋市では、カモメリアに設置されたウォッシュを通じて、手洗いの重要性や水資源の有効活用について訪れた人々に啓発していく方針です。特に、地域の小学生には手洗いを通じて学ぶ機会を提供し、より良い未来への意識を育成する狙いがあります。
この取り組みを通じて、豊橋市は水資源の持続可能な利用の重要性を広め、地域の防災意識も高めていこうとしているのです。商船三井のご協力を得て新たな一歩を踏み出した豊橋市の活動に、ぜひ注目してみてください。